読後感想 解説「ウリコ トバニ カイコ トバ」田中泰延さん
「売り子」と「買い子」が集まるフリー(free)マーケットにぴったりな、言葉と貨幣の話が展開される。
言葉を売買する。
これまで田中泰延さんの言葉を無償で読んできた私も、この「ブンガクフリマ28ヨウ」の小冊子を(手間賃にも満たない金額だろうが)購入できて良かったと思う。
初めてひろのぶさんの言葉に触れたのは、NHKで放送された「独裁者の部屋」の公式ホームページだった。
ドキュメンタリーなのか、役者が演じたドラマなのか推理しながら見ていたが、種明かしのないまま終わってしまった。内容の解釈が難しく、回答を求めたときだった。
わたしの薄っぺらな知識では理解できない内容を、ここまでおいでよと、突き放すことなく説明してくれた。ああ、私も歌を歌いながら毎日クリップの色分けに勤しむタイプの人間だ。勉強する機会があるのに気づくチャンスがあるのに放棄してしまっている側だ。改めてページをみると、この番組は2015年の「日本賞」青少年向けカテゴリー最優秀賞を受賞したようだ。わたしも青少年みたいなものだし、これから勉強しようと思った。
その後、ツイッター、エンタメ新党、フォトヒロノブなどの記事を読み、今は幡野広志さん、古賀史健さん、浅生鴨さん、永田泰大さんたちとのネパールの旅行滞在記の連載を拝読している。
そして今月、本を出版されると知った。
何が書いてあるのかな。
カイコになるべく楽しみに待っている。