レベル39の女
はて?
私は、本当は、いったい何歳なんだろうか・・・?
今日は、少しだけ、哲学的な話をしてみようと思う。
はっきり言って私は、現実的に物事を捉えるリアリストでありながら、ファンタジックな世界に憧れを抱く二面性のある女だ。
普段の生活の中では、このリアリズムの中で一般的にフツウと言われる人に紛れ、一般的にフツウと言われるルールの中、一般的にフツウと言われる思考で生きている。
だが時に、90年代に話題をさらった小説「ソフィーの世界」的な時空に、
紛れ込んでしまったのではないかと思うような思考が、ひょっこり顔をだす。
実を言うと、私は「ソフィーの世界を読んだことがない。」
だが、90年代のその頃、本屋によく通っていた私は、その本の帯に書いてある
「あなたはだれ?」
という言葉に、猛烈にシンパシーを感じたことを今でも覚えている。
深むした苔を思わせるその深緑色の帯に、白い太字で書いてあるその一言は、まるで自分に話しかけられているかのように感じた。
あなたは誰?
・・・・・・・・・。
はて?
私はいったい何者なのだろうか。。。。
おちゃらけたテンションで書いてしまったこのnoteも、根底を辿れば、まだ若かりし頃の、この空想癖によるものなのかもしれない。↓
私という人物は、私ではないかもしれないという、訳の分からない心の境地に至る時、
なんとなく自分が自分でないような、まるで肉体から魂がヒョロリと抜け出て、どこかへ短い散歩に出かけてしまった。
そんな気分になる。
あれは、いつだったろうか。。。
どんよりとした鉛雲を窓越しに見つめながら、
これから迫りくる、女にとっての小さな老いと、ほとばしる青春時代のまぶしすぎるコントラストに怯え、
追憶の中、気づけば、いつものアレが突然やってきたんだと思う・・・。
はて?
私は、本当はいったい何歳なのだろうか・・・・・?
人間界というところでは、どうやら、私という人間は、39歳らしい。
だが、実際はそうではないかもしれないと思い始めたのだ。。。
そもそも1年が365日なんていうのは、誰かが決めた目安にすぎない。
仮に100歩譲って、太陽がのぼり、日が沈むまでが1日とカウントするとしよう。
だが、1ヶ月が30日、もしくは31日であるというのは、これまた誰かが決めただけではないか。
私が、もし歴史を遡り、時間の節を決めたとしたら、わかりやすく切りの良いところで、1000日を1年としたかもしれない。
だとすれば、その暦理論によれば、私は、まだわずか14歳である。
まあ、なんと。
ふわふわとした産毛すら残る、ひよっこではないか。
妄想がすぎる。
そんな風に思った人もいるかもしれない。
だが、例えば犬は、人間界の1年を軸に計算すると、犬界隈では、およそ、1年後には、17歳らしい。
これまた、奇妙なことに、同じ犬だというのに、小型犬か大型犬かでも年齢が変わってくるというのだ。
まるで時間軸がバグってしまっている。
驚愕の事実である。
つまり、これがこの世の中で”常識”として認められているのであれば、私が抱くこのあてのない愚問も、あながち間違いではなく、卓上の空論とも言えない気がしてこないか?
・・・・・。
これまでの思考は、私という人間の、若干の空想癖によるものであり、俗に言われるフツウのヒトには、少し分かりづらい世界観かもしれない。
ということで少し、現実世界に落とし込んでみようと思う。
現実世界で、この愚問とも言える「女の年齢に対する葛藤」を打ち破るいい方法を思いついた。
それがレベル39だ。
39歳という響きと言い方が、なんだか哀愁感と悲壮感を漂わせているのではないのだろうか。
28歳頃から、年齢を言うのが億劫になった。
これが私のような独女なら尚更である。
そこで私は、アラウンドサーティーのその頃から、自分の年齢を思い出すとき、違う単位で呼んでみることにしている。
あれでもない、これでもないと、空想にふける中、ふと閉ざしていた耳元に、突如として飛び込んできたテレビゲームの電子音と、「くそーっ。」と悔しがる弟の声。
まさにそれは、まさかの時分に訪れた、神降臨の瞬間であった。
そうか!私の数値化された年齢は、レベルなのか!
衝撃的だった。
この単位、「レベル」を用いれば、先程良いとさえ思えてしまった、おそらく青春真っ只中であろう14歳というのは、まあ、なんともレベル的にはショボいではないか。
もう一度言おう。
私は今、レベル39だ。
ゲームによるかもしれない。
たが、レベル39であるならば、戦闘力も、少し上がってきたと言えよう。
ニューヨークでは、40歳からやっと人生が始まるなんて言われている。
海外では、「Age is just a number」
つまり、年齢はただの数字なのだ。
・・・・・・・・。
今、深夜2時を迎えそうな静寂の中。
外では、花壇の草花を慰めるように、ふわりと霧雨が振っている。
音なんて聞こえやしないのに、深夜の雨という、なんだか小説に出てきそうなシチュエーションにのまれ、
調子に乗って、こんな訳の分からない
哲学と言って良いのかも分からない話をしてしまうのが、夜の魔物ゆえの怖いところだ。
お酒なんて、一滴も飲まないのだけれど、今夜は、「あいつ、酒癖悪いな。」って具合に思って、目をつむって欲しい。
さあ、親愛なる独女諸君、同士よ。
何も恐れることはない。
声を大にして言おうではないか。
私は、レベル〇〇だ!!!
作者:flyhigh(ふら)
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