"日本一幸せ"な肉まん。中崎町にある「安光包子」の肉包子は、肉まん好きとして無視できない。
気温が下がると食べたくなるのが「肉まん」じゃないですか。
日本における肉まんの発祥は、約100年前に神戸の南京町にできた日本初の包子(パオツ)の専門店だとされています。
関西は肉まんの発祥エリアであることに加え、「551」「井村屋」という二大巨頭のお膝元でもあることから、関西人が冬になると脊髄反射的に肉まんを連想するのは当然の流れです。
ぼくもそんな関西人の端くれですから、
「今年もそろそろ肉まんの季節だな」
そう思いながら中崎町を歩いていました。
すると、「包子」という反応せざるをえないテキストが目に飛び込んでくるじゃありませんか。
肉まんのことを考えながら街を歩くほど肉まんが好きな身としては無視できないので、迷わず入店しました。
ぼくの前の女性客が商品を受け取るのを待つ間にメニューを確認したところ、提供されているのは「肉まん」と「あんまん」のみ。
この2つだけで勝負しているところに、そこはかとない自信が感じられます。
使用されている素材についても紹介されていましたが、強いこだわりが伝わってきますね。
肉まんに使用されている豚肉は「長崎芳寿(ほうじゅ)豚」というもので、これは初めて耳にしました。
調べてみると、めちゃめちゃ衛生的な環境で育てられ、マグロの刺身よりも悪玉菌保有数が少ない「日本一健康で幸せな豚」だそうです。
厳選された素材を使用した精鋭メニュー。
これだけでも期待に胸が高鳴るってなもんですが、さらに期待値を向上させたのがこちら。
お休みが結構多いため、買えるチャンスが非常に少ないということ。
どうやら安光包子の肉まんは、限られた営業日にしか食べられない、こだわりの厳選素材を使った精鋭メニューのようです。
式に表すと、
「レア営業のお店」×「こだわり素材」×「少数精鋭メニュー」
となります。
ここから導き出される解は、言わずもがなですね。
答えは、「確実に美味い」です。
食べる前から「美味い」肉まんであることは自明の理。
高校時代、数学の成績が5段階評価(5が最高)で、ずっと「2」だったぼくが言うのだから間違いありません。
そんなことを考えながら、本日は初見なので王道の肉まんを注文。
常温でそのまま持ち帰りも可能ですが、今回はすぐに食べたかったので、温めてもらいました。
肉まんを待ってる間にも続々とお客が来店してきます。見事に全員女性。
筋トレ終わりの男が1人で来る店じゃないのかもしれない。
待つこと5分。
あつあつの肉まんをGET。
高鳴る鼓動を抑えながら、いそいそと移動。
5分程度の道のりがいつもより長く感じられて、もどかしい。
心地よい重量感のある肉まんを袋から出してみます。
良い。すごく良い。
半分に割ってみると、さらに良い。すごく良い。
ぎっしりと詰め込まれた具材は豚肉、筍、生姜、椎茸。肉汁が神々しい光を放っています。
ご覧のとおり、無駄なスペースが一切ありません。
生地・豚肉・野菜と、素材それぞれの布陣は完璧で、まさに鉄壁。
天才軍師、諸葛亮孔明が用いた「鶴翼の陣」を彷彿とさせます。
いただいてみましょう。
・・・
・・・
・・・
あかん。
あかんで、これは。
美味すぎるて。
芳寿豚の旨みと脂
野菜の甘みと食感
生地のモチモチ感
史上最強クラスの肉まんが口腔内に上陸したというニュース速報が頭の中を駆け巡ります。
肉肉しくジューシーなのに、後味はあっさりの不思議。
商品紹介のチラシにも記載があったとおり、食べ終わった後に肉臭さを感じることは皆無。
女性客が多いのも納得です。
噛むほどに具材の旨味と多幸感が攻めてくるこの感じ。
この肉まんには具材だけではなく幸せも一緒に包まれているのか。幸せはここにあったのね。
いや、それもそのはず。
使用されている豚が「日本一幸せな豚」ですからね。
多幸感が襲ってくるのも至極当然でしょう。
ボリュームもあるのに、一個食べ終わると、すぐにもう一個食べたなくなるほど、まじで美味かった…。
10月からは原材料の高騰もあって、肉まんも値上げ(300円→330円)されるようですが、このクオリティを保つためなら無問題ですな。
余談ですが、公式Instagramをチェックしたところ、安光包子さんはぼくが大好きな「七つ家」(梅田の焼き鳥屋。ここも美味い)さんと同系列であることが判明しました。
やはり「美味い店が作るもんは美味い」という世界の真理を垣間見たような気がします。
今年の冬は安光包子さんの肉まんを週1ペースで食べたいなと思います。
次回は、もうひとつのメニューである、あんまんにも次は手を出してみたいですね。
安光包子
大阪市北区中崎2-3-6
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