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Service Design Magazine

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サービスデザイン・新規事業開発領域で働く方に向けて、NEWhメンバーが日頃の業務で得た気づき・発見・学びをお届けします。
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2024年12月の記事一覧

3つのステップ!プロセス・ジャーニーでつくる新事業を推進する仕組み

なぜ、新事業で仕組み作りが重要なのか?前回は新事業を「誰と創るか」というステークホルダー視点の重要性についてお伝えしました。新事業開発において、エンドユーザーだけを見つめすぎると、サービスを支えるステークホルダーとの協力関係が構築できず、事業が頓挫してしまうケースが少なくありません。 この課題に対して、プロセス・ジャーニーという手法を活用することで、エンドユーザーへの価値提供と、それを実現するステークホルダーの業務フローを同時に設計できることをご紹介しました。特に構想段階か

道具の開発と普及〜なぜいまなのか?なぜ我々なのか?〜世界初の高精度な時計「マリン・クロノメーター」の事例を通じて

こんにちは、NEWhの真行寺です。今回は、私の趣味である「時間に関わる道具の歴史」を通じてサービスデザインを考えるシリーズの第二弾です。前回の記事では、人類初のカレンダーを取り上げ、人々の営みと道具が密接に結びついていることを紹介し、サービスデザインにおいて製品やサービスをエコロジーとして捉える重要性についてお話ししました。本記事では、世界初の高精度時計「マリン・クロノメーター」にまつわる話題を中心に、製品やサービスの開発における「Why Now?」(なぜ今なのか)と「Why

課題探しの旅:イシューマップを使ってインタビュースクリプト作成を極める方法

こんにちは、NEWhの真行寺です。 今回は、イシューマップからインタビュースクリプトを書く方法を紹介しようと思います。 前回、生成AIで顧客課題の仮説を出し、インタビューによって検証するプロセスを紹介させていただきました。そのステップの中の「3. インタビューによる仮説検証」という項目で、イシューマップをインタビューで検証するといったことを記載しました。今回の記事では、その方法を詳しく紹介するイメージで読んでもらえると理解しやすいかもです。 イシューマップとは何か? イシ

デザイン・コンセプトとはなにか?

大企業の新規事業開発を支援する、NEWhのサービスデザインチームのマネージャーをしている今村です。 ここではクライアントとの“共創”によって得られた事業開発に関する知見やノウハウをお伝えしています。 今回は、“デザイン・コンセプト”について深掘りをしていきたいと思います。 コンセプトとはなにか? 以前、noteで“コンセプトとは何か?”について書いてみたことがあります。 そこでも、“デザイン・コンセプト”について触れましたが、今回はより掘り下げてお伝えしていきます。

「なぜこの順番で画面に情報を積むのか?」をUXの観点で説明するフレーム|ユーザーシナリオのフロー化

みなさんこんにちは、北村です。NEWhのサービスデザイナーをしています。 デジタルの体験設計をするとき、UXデザインをやっている方は、アクティビティシナリオを書いて、ユーザージャーニーを作って、ユーザーストーリーマッピングをして…という手順で「体験」から「画面」に落として行くステップを踏んでいるかと思います。 みなさん、ユーザーストーリーをつくったあと、どんなふうに情報設計をしていますか? 自分で画面まで作っちゃうからデザイン作りながら考えてる!という人も「なぜこの順番で

“ユーザー体験の可視化”を4つのパターンで理解を深める

大企業の新規事業開発を支援する、NEWhのサービスデザインチームのマネージャーをしている今村です。 ここではクライアントとの“共創”によって得られた事業開発に関する知見やノウハウをお伝えしています。 今回取り上げるテーマは“体験の可視化”です。 体験の可視化のフレームワークとしては、カスタマー・ジャーニー・マップが有名ですが、他にもいくつか体験の可視化のパターンがあります。 検討スコープやその意図するところによって、適切なパターンを選択し、使い分けることが成果を最大化さ