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猫がらみの和歌
猫の日。猫がらみの和歌を一つ。。
よそに見て折らぬなげきはしげれどもなごり恋しき花の夕かげ
意訳
宮を遠く離れて見ているばかりで、私の嘆きは木が茂るように深まるばかりですが、あの夕べにかいま見た宮のお姿は恋しくて忘れられません。
柏木(25歳)が光源氏(40歳)の正妻となった女三の宮(15歳)に一目惚れして、宮の乳母子(育ての母の実の子)である小侍従を通じて宮に送った歌。貴公子柏木は破滅の恋へと堕ちて行きます。そのきっかけとなったのが、猫。柏木が夕霧たちと六条院で蹴鞠をしていたとき、猫がいたずらをして御簾をめくり上げ、柱のそばに立っていた女三の宮の姿があらわになってしまったのでした。