トランスバウンダリー

神戸元町。朝から暑いですが、涼しい喫茶店に避難しています。昼過ぎから、TRANS KOBE パブリックプログラムの打ち合わせの予定。どういう場所でやるかについての打ち合わせ。担当の方と、日取りも決めていきたいと思っています。地下鉄海岸線で移動。近未来感があって楽しい。このエリアに秋、グレゴール・シュナイダーさんや、やなぎみわさんの作品が展開するのかと思うとワクワクします。2017年に別府の清島アパートに一年間入居するまで、アート作品に美術館などで触れることはあっても、芸術がもたらす効果について考えることはありませんでしたが、言語化は明確にできないその力について考えたこともありませんでした。また、アートファンを自負していても鑑賞やグッズ収集にとどまる人や、芸術ってのは何とも苦手でね。という方も多いと思います。もちろんそれが悪いわけでもなく、どちらかと言えば僕もそちら側だと思います。アートワールドという文脈の中で自分が何か出来ないかなと少し模索してみたという経験もあり(やはり落語とは芸である)ということを身をもって知った僕は、自分は越境することはできてもその中に仲間入りすることは出来ないと思いました。(そもそも芸人というのはそういう存在なんじゃないかなと漠然と思います。)

今年から始まるトランス神戸、正式にはアート・プロジェクト KOBE 2019:TRANS- のパブリックプログラムに選んでいただいた僕の企画「ネオラクゴ・トランスバウンダリー」は今の僕にできることの中で精一杯おもしろいことをやる、という活動になると思います。

このことは何度も書いていきますが、TRANSKOBEの開催エリア(新開地・新長田・兵庫港)をリヤカーで引っ張る移動式高座で歩きながら、投げ銭方式のミニ落語会を開催します。神出鬼没というよりはきちんと場所も決め、効果のあがる(つまり盛り上がる)工夫をしていきたいと思います。この芸術祭のコンセプトは名前通りの「トランス」です。大分県に住む僕はフェリーに乗りいつも神戸に来ています。同時期に別府で行われる「ベップ・アート・マンス」に参加したり大分での落語の仕事をしながら、神戸をたびたび訪れ、リアカーでエリア内を移動しながら落語をする、それがアートになじみのない皆さんにもシュナイダーさんややなぎみわさんの作品に触れるきっかけになれば、トランスバウンダリー(越境)ということになるんじゃないかなと思います。とくに新長田にはベトナムなど外国の方も多いらしいので、APUのある大分別府で外国人のみなさんと触れ合い、そこで言葉や文化を教わって交流のきっかけになるようなコミュニケーション法を考えていきたいと思います。ぶっちゃけむっちゃ滑ることの方が多いと思いますが、トライさせてください。


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