ステファン・テメルソン 『缶詰サーディンの謎』 : どちらが「本物」なのか?
書評:ステファン・テメルソン『缶詰サーディンの謎』(国書刊行会・ドーキー・アーカイブ8)
いろいろと裏切られて、とても面白い作品だった。本書は、マニアックな翻訳書を刊行することで知られる国書刊行会の、その中でも「ドーキー・アーカイブ」叢書の1冊として刊行されたもの。
「ドーキー(dorky)」という形容詞は、日本語にすると「ばかな,まぬけな;変な」というようなことになるが、その元となるスラングの「Dork」は「風変わりでダサい人のこと」を指すそうだ。
つまり、「ドーキー・