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猫又の本のススメ その2『神様ゲーム』

読んだ最後に「えっ?」…となる。

ついこの間読んで衝撃を受けた作品。

元は『講談社ミステリーランド』という、「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」という、子供も大人も楽しめるレーベルの作品だったらしい。
けどとてもじゃないけど「こんなの子供に見せられるかい!!」という壮絶なオチが待っている。

「ほんタメ」のあかりんが「トラウマ本3選」で紹介していたのだけれど、ほんとに最後の最後に「えっ?」となってしまった。

内容としては猫の殺害事件を同級生と結成した探偵団で犯人探しをしていた小学生の主人公。
そのクラスに最近転校して来た鈴木君は「ぼくは神様。」と言い、神様だから犯人もわかると言い出す。
嘘つき?何かのゲーム?
その後、今度は探偵団の本部として使っていた屋敷では死体が…。
何とその真相もわかるという。
その真相とは…。 と言うお話。

最後のオチをどう読み取るかによって賛否がかなりわかれそう。
どう転んでもイヤミスなんだけど「こんないきなり出てきたような真相じゃミステリじゃない!」と感想で漏らしてる人もいたけれど、色々な人の考察など見れば、ある程度納得できる結末があるんじゃないかな、と思う。
結局は結末は読者に委ねられてる気がするし、どちらにせよ暗い気持ちになるけれど個人的には好きな作品。

ページ数も少なめだし、

子供っぽい1枚目の表紙(これが1枚目にあるのが確信犯的)を取ると

ヒグチユウコさんの素敵な表紙が見れるし、どんでん返しと言えなくもない独特な「えっ?」っとなる最後が見たい人はオススメです。

最初電子で読もうとしたけどヒグチユウコさんの絵が好きなので持っておきたくて紙の本にしました。

以下、かなり下の方に最後のネタバレ的考察を
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最後父親ではなく母親に天誅が下された事により「えっ?父親が犯人なら納得だけど母親突然出てくるの意味わからなくない?駄作!」と思ってしまう人も多いみたいだけれど、この「天誅」。
別に「天誅=死」ではないんですよね。
この「母親の死」こそが、父親への「天誅」になるわけです。
母親が死んだ事により、実の息子ではない主人公を男手一人で育てなくてはならない…など。
これなら納得ですね。
「主人公が本当の子供じゃない」と言う事も複線になっていて、これは女性(と言うか小さな女の子)にしか興味を持てないから子供が作れず、本当の子供じゃない主人公を育てていると言う。
こちらに関してはだからこそ母親は男に興味なくて女性の子供を好きだった複線になっていると言う意見もありました。
真相は…神のみぞ知る。


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