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「怒り」とのうまい付き合い方【認知行動療法】

NEFNEで定期的に行なっている専門家のよるメンタルヘルスのイベント。2月は臨床心理士の岡崎剛氏による《認知行動療法を応用した「怒り」とのうまい付き合い方》です。イベントに先立って、岡崎氏にコラムを寄せていただきました。

岡崎さんについてはこちらもどうぞ↓


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そもそも「怒り」って?


 今日一日怒らなかった・怒りを感じなかったという人はいないだろう。
もし、そのような人がいるとしたら、それは忘れているか、怒りに気づいていないかだ。

 そもそも、人間という動物が「怒り」という感情を持つこと自体は自然なことである。人間以外の動物でも、犬、猫、猿、ゴリラ、ライオンなども「怒り」の感情があり、それら動物が怒っている姿を想像するのも難しくない。魚などの一見では怒ることがないように見える動物にも「怒り」は存在しているという。生物が生き残っていくためには「怒り」は必須の感情である。

 生得的に有している「怒り」ではあるが、原始時代から現代まで人間が生き残ってくるために必要であった感情が、近代化が進み脱動物~社会化した動物として生活していく人間には「怒り」は少々厄介な感情に変わってしまっている。


 人間関係を築き、社会活動をしていく中では感情をコントロールすることが非常に重要になる。
 しかし、感情の中でも「怒り」はコントロールしにくく、扱いづらく、その結果、痛い目にあったことが誰もが一度は経験があるだろう。大声で怒鳴ってしまったり、機嫌が悪くなり関係を断ち切ったり、物に当たってしまったり、人によっては暴力に出てしまったり、怒りが消えずに感情に巻き込まれ感情の渦に苛まれてしまったり、お金を使いすぎてしまったり、ルールを破ってしまったり・・・など「怒り」から始まる人間の失敗は多く存在する。
 テレビやネットで散見する様々な事件なども、その根っこには「怒り」のコントロールが出来なかった結果でありそうなものばかりである。


 では、「怒り」はコントロールできるのか。
 1970年ごろにアメリカで「アンガーマネジメント」が提唱され拡がっていった。「アンガーマネジメント」とは日本語にすると「怒りの管理法」となる。怒りの感情自体がなくなることはない。なんにせよ、生き残るために備え付けられている感情機能であるのだから。これを読んでいる皆さんも「アンガーマネジメント」という言葉を見聞きしたことがあるかもしれない。その方法としては有名なものといえば

「怒りを感じたらの6秒数を数える」というものがある。そう「怒り」は6秒あれば消え去り、そこから解放される。人間は理性的な生き物でそれが出来ないことない・・・

 さて、今、この文章を読んでイラっとした人もいるのではないだろうか。または「こんなことで「怒り」がなくなるわけないだろう、アンガーマネジメントなんて意味ないし胡散臭いな、やっぱり」と思った人もいるかもしれない。そうこれは間違いである。


 イライラした時に6秒数える余裕なんてないし、多くの怒りは反射的に沸き上がってしまう。この「6秒数える」というもの、数えると怒りが消えるというものではなく、自分が怒っていることに気がつくという管理法の一つである。
 今回の研修では「アンガーマネジメント」を心理療法の一つである認知行動療法の枠組みから学んでいただきます。認知行動療法とは読んで字のごとく「認知(考え)」と「行動」を変化させることで問題の軽減を目指す。では、それはどのようにするのか?どのようにしていけば身につくのか?については当日の研修の中でお話させていただきます。
 少しでも興味関心がありましたら参加お待ちしております。「怒り」に振り回される人生から卒業しましょう。



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岡崎剛氏による《認知行動療法を応用した「怒り」とのうまい付き合い方》は2月25日(土)、NEFNEにて行います。
詳しくはこちら↓をご覧ください。



岡崎剛 / 臨床心理士、メンタルワークス大阪代表、三家クリニック臨床心理士
大学院修了後、地域若者サポートステーションにて勤務。「不登校」「ひきこもり」「ニート」などの本人や家族のカウンセリングを担当。また、相談室だけではなくアウトリーチ(訪問カウンセリング)、地域連携なども積極的に行う。現在は、臨床心理士として勤務しながら「メンタルワークス大阪」を開業し、幅広い精神疾患に対してカウンセリングを実施している。専門は「ひきこもり」「トラウマ治療」「認知行動療法」など。平成29年内閣府・専門分野横断的研修の講師などを担当。


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