○○の同時人である○○は
昔あるテーマについて文学者がどう語ったかを論じた本を読んでいておかしくて思わず読みながら笑ってしまった事があります。どうおかしいかといいますと、本の中で著者はスウィフトからコナン・ドイル(ウェルズかもしれないが手元に本がないので確認出来ず、とりあえずここではドイルとする)が本のテーマについて語った言説を年代順に紹介しているわけです。ただその紹介の仕方がおかしくて、ある文学者の言説を紹介して、それからその文学者の後に活動した文学者の言説を紹介するんですが、その紹介の冒頭に必ず○○の同時代人の○○はこう語っていると書き始めるんですよ。これで延々と言説を紹介していくんで、最初から順を追って読んいくとなんとスウィフトとコナン・ドイルが同時代人だったという事になってしまうんですよ。これって多分校正ミスだと思うんですけどね。
なお、同じ著者ですがこの人グレン・グールドについて書いたエッセイで、エズラ ・パウンドがT.S.エリオットより二十も下のイタリア人の編集者で、その二十も年下の編集者の意見を素直に聞き入れたエリオットは偉い。なんてすごい事を書いていました。これは校正ミスとはとても言えませんね。
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