会社をズル休みした話
最近気付いた。
自分のメンタルが、そこまで強くないこと。
私は、今年で社会人8年目。
前職はウェディングプランナーで、
体力的にも、労働時間的にも、精神的にも(クレームや大切な式を失敗できないというプレッシャーで)
激務だったから、
年に3、4回、朝目覚めて、体が動くなる日があるんだって思っていた。
タイムカードもなければ、
出勤なのか、休みなのかも曖昧な状況だったので、
そういう日は、遅刻したり、休んだりして調整していた。
だけど、今年転職して、もうすぐ1年。
2回目だった。
朝なかなか起きられなくて、休んでしまった。
頭の中で、繰り返し行きたくない、そうだ、休もうって悪魔が囁き、自分に勝てなかった。
その日は、営業の数値報告の日だった。
その前の日には、休みで地元に帰り、家族や友人と過ごした。
恐らく、色んなことが重なったんだと思う。
いつもは、仕事で上手くいかなくても、上司にチクチク言われても、大丈夫大丈夫!気にしない!と、言い聞かせて、忘れたふりをして受け流す。
いつもは、友人や家族と会った時間を糧に、
今日も頑張ろうと仕事を頑張る。
だけれども、本当は、
小さいことでも他人の行動や発言に傷つく。
言葉では良いことを言っていても、その人の表情や言い方で、痛いほど、思っていることがわかる。
そこまで、考えていなくても、勝手に心が想像をしてしまう。
その傷が、蓄積されて、溜まって、擦り傷だから大丈夫と思っていることが、本当はずっとずっと痛くて、いつの間にか、体が動くなくなるくらい大きな傷になっていた。
家族や、友人に会ったことも。
ずっと寂しかった。
1人でも大丈夫。楽しいこと見つけて、紛らわせる。将来こんなこともしたいし、仕事もここまで頑張りたいし、なんて、理想論ばっかり語っちゃって。
自分のキャパシティを無視して、想像ばかり先行してしまって。
その理想が、大切な人に会った時に崩れ去ってしまった。
こんなに、温かく愛おしい時間の中にずっといたい。何のために、今頑張っているんだろう。私は一体何になりたいんだろう。
仕事で、良い成績を収めること。
インスタやYouTubeで見るような、キラキラとした人になること。
東京という憧れの街で、生きること。
職場にいる憧れの人を、想うこと。
理想の相手を、追い求め続けること。
何のために、今頑張っているんだろう。
寂しくて、寂しくて、未来と理想と現実とのギャップに悲しくなり、無いものを数えすぎて、きつくなってしまった。
そして、会社をズル休みした。
次の日、行きたくなかったけど、
自分と1日休んだから、次の日は頑張るという約束を守るため、なんとか出社して今に至る。
その日の、朝出社する時に、久しぶりに
高橋優さんの「明日はきっといい日になる」が聴きたくなって、Apple Musicで流した。
この曲は、社会人1年目の時に、同じくつらくてどうしようもなかった時に、同期である友人と流しながら、毎日を乗り越えた曲。
電車から流れる景色を見ながら、ぼーっと聞いていたのだが、曲の終盤で、
"十代ほどの 手を繋いだ二人が乗ってきて
一つ空いた席を 譲り合い笑っている"
"思い通りの 人生じゃないとしても
それを 幸せと選ぶことはできる"
というフレーズで、何故だか急に涙が止まらなくなった。
8年前の私には、刺さらなかったフレーズ。
今になって、この言葉に救われた。
10代の頃に、楽しくてしょうがなかった日々を生きた自分を学生に重ね、あの頃の理想とは程遠い自分が見ている。
理想は、違う。
自分にできる範囲は、思っているより、小さい。
寂しくて寂しくて、会社に行きたく無い日もある。
だけど、幸せと選ぶことはできる。
選ぶとは、今の状況をちょうどいいと思うこと。
あるものを数えて、これだけあれば大丈夫だと思うことなんだ。
仕事は、バリバリできなくても、
それなりにはできる。
友人や家族とは、離れているけれど、たまに会って、心も通じている。そんな人が、私にはいる。
理想の人との距離は遠いけれど、自分のことを好きだと言ってくれてきた人がいる。
結婚も彼氏も遠くて、こんなので大丈夫か不安になるけれど、心の底から信頼できる大切な人がいて、そこそこの給料がもらえる仕事がある。
帰ってきて、暖かいこたつに入って、料理を食べてドラマを見て、少し幸せ。
仕事でうまく行った時は、少し幸せ。
褒めてもらうときは、少し幸せ。
ちょうどいい幸せが、私にある。
なんだか、そうやって、
今ある,小さいちょうどいい幸せをたくさん集められたらなと思った。
その光がいつか大きい光となって、目の前を照らせるように。特別なことを、期待したりするのではなく、ただ目の前のことをひたむきに、こなせばいい。
そんなふうに、簡単に考えたら
私は、まだちょっとだけ、頑張れそうな気がする。
みんなの、毎日にもちょうどいい幸せが、たくさんありますように。