フランスを食卓に招きたくなった日に。

時々、わたしの頭の中を、ドラクロワの民衆を導く自由の女神、が走り回る。

これね。

食卓にフランスを呼び込む合図みたいなもの。

数ある女神の絵画の中で、なんでドラクロワなのかは、わたしにもわからない。
NYの美術館で見たどっしり濃厚で、遠くから見たら、「なんか真っ黒だな」と印象深かったのがドラクロワだったからかも。失礼ですよね、ごめん。

普段、わたしの食生活は結構適当。
30代前半までは外食の方が多かったし、最近は自炊も増えてきたのだけれど、
ご飯、納豆、お味噌汁！みたいな感じだったり、カレー！
お肉焼くだけどーーーん！な日もある。唐揚げは食べたいけど揚げ物したくないんで買ってきます！とか。

それが、頭の中を女神が走り回ると、なぜだか
「食卓におしゃれを！！！」みたいな気持ちになって、
フランスの家庭料理を作りたくなる。
命懸けで革命を求める人たちを描いた絵画出して、何をいうとんねん、と思われるかもしれないけれど。

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世界各地あるのに、なぜフランスか、というと。
元を正せば、多分「横文字のよくわからないけどおしゃれさは漂う料理名」のものへの憧れが強いのだ。本で読んで、情景や人の名前は理解して想像できても、食事の味まではわからない。

昔、本で「ボルシチ」って料理を見て、赤いスープだ、ということはわかったけれど、味は全然想像つかなかった。赤いスープとはなんぞ。
そのあと、わたしがボルシチって料理名を忘れないくらいのうちに、給食で「ロシアの食事体験」みたいな日があった。そのメニューにボルシチが入っていた。

ああ、ほんとに赤いー！本で食べていたのはこれか！と、料理の味よりも感慨深さの方を味わった気がする。

よくわからないけど、名前がかっこいい料理の正体を、初めて体験した思い出。
それから、なんとなく「かっこいい名前の料理」はずっと気になるように。

元々、食への執着が強いんだと思う。お腹がいっぱいになればなんでも、なんてもったいなくていえたことがない。
だって、1日に摂れる食事の回数は限られているし。可能な範囲で、食べたいものは食べておくべきじゃないか！と結構本気で思っている。

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話は戻って、ドラクロワの女神が脳内を駆け巡った今回。
実はリベンジしたいものがあったんですよ。

リエット。

macaroniさんの画像をお借りしています。詳しく説明されているのでリンクで確認してみて。

わたしが好きで繰り返し読んでいる、Bread&Butterという漫画の中にも出てきたリエット。どんなものなんだろう？とずっと不思議だった。

時間はかかるけれど、作れる、というとこで前に一度チャレンジしてみたことがあったんだけど…それがねえ、あんまり美味しくなくて！

それで今回は、「伝説の家政婦」として有名になった志麻さんのyoutubeで、
豚肉のリエットのレシピがあったので再挑戦してみました。

リエットっていうのはお肉は使っているものの、メインにはならないものなんだそうです。日本でいう、ごはんですよの立ち位置。
ご飯のお供ならぬ、バゲットのお供。

作り方はそんなに難しくないんですが、時間と手間がかかる。

普段お肉やー！どーん！なんてやっているわたしからすると、結構その手間がハードルになったりするんだけれど、脳内に女神が走り回る日はそこを軽く飛び越えるくらいのやる気があります。

今回は300グラムで。
志麻さんのレシピはフードプロセッサーを使わないものだったので、こんな感じになりました。

胡桃と白葡萄のパンを添えてみた。

見た目はあんまりよくないですよね。
でも、味はしっかりしていて美味しいんです。

残りの半分はプロセッサーにかけてみます。
今回は成功寄り！フランスの簡単な食事のレシピ本も買ったので、
次にフランスを招きたくなったら、そちらも試してみたいと思います。