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『人生を変えたコント』読了

 どうも、24歳社会人です。
 先日一緒に虎へび珈琲へ行った同僚から一冊の本をおすすめしていただきました。今回はその本の話をしようかと思います。

 『人生を変えたコント
 お笑い芸人で、霜降り明星のボケ担当、せいやさんの書かれた本書は、彼の半自伝本となっています。内容としては、彼が高校生時代の頃に経験した"いじめ"にフォーカスされた物語。俯瞰的な語り口調で、すんなりと読み進められるかと思います。私も2時間足らずで読み終えることが出来ました。彼の原点を知ることのできる一冊です。

【読んだ感想】

 計160ページからなる、実体験から綴られた物語。これはネタバレも何も、そう言う物語を楽しむための本という感じでは無いのかなと私は感じましたので、感じたことをそのまま記事にしようかなと思っています。内容を知りたく無いと言う方は、ここで読むのをやめていただければと思います。

 読み進めるほどに、本当に胸が痛くなりました。同時に、いじめを受けたという経験をされた人にしか書けない、言葉の厚みというか、リアルさを感じました。

 いじめを経験したことをこうして文章として公開できるのって、せいやさんのもつ相当な精神力と、絶対に負けない、折れないという静かな怒りにも似た気持ちがあったから実現したのであって、普通これだけの経験、またそれ以上に悲惨な経験(いじめられるという経験に上も下もないと思いますが)をした場合、動けなくなる人が大多数なのではないかと思います。

 そのような経験の無い私がこう言うのもおかしな、失礼な話かと思いますが、私であれば十中八九、生まれてきたことまでをも後悔してしまうのではないかと考えてしまいました。

 読み終えたあと、私の中で特に印象に残った言葉があります。

とにかく笑えれば、最後に笑えれば。

人生を変えたコント  せいや(霜降り明星)

 この言葉、今を生きる全ての人に当てはまるような気がしました。
 終わり良ければ総て良しという有名な言葉がありますが、それと似通った意味を持っているようにも思えます。しかし”笑えれば”という、せいやさんらしい、お笑い芸人の魂のような言葉でまとめられたこの一文がとても響きました。作中にも何度か登場した、ウルフルズの「笑えれば」が回収されたようにも感じられて、最後のまとまり方さえも心地よい一冊だと思います。

 せいやさんを見る目が変わりました。元より好きな芸人さんではあったのですが、ただ好きというより、尊敬の対象としても応援していこうと思いました。私もこれからのボーナスステージを、悔いなく笑って終われるように頑張ろうと思います。

 リアル桃太郎、見てみたかったな。

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