怪怪怪怪物!を観ないなんて岡村靖幸が流れない夕方みたいなものだ
#映画感想文
『怪怪怪怪物!』について
こんばんは
今回は初の試みになりますが、どうしても紹介したい、誰かと共有したい映画がありますのでその作品について粗々と綴らせていただきます
その映画が『怪怪怪怪物!』です
嘘みたいなタイトルですよね
英語にした場合は『mom mom mom MONSTERS!』ですよ
2018年に公開された台湾のホラー映画です
もう既にクセまみれですが、これこそ僕がみんなに是非鑑賞してほしい作品なんですよ
僕自身、この作品に出会ったのは2年前でしてホラー映画という括りで考えると未だにこの映画を作品には出会っておりません
ギリギリ、バタリアンが2位です
たまにおすすめの映画教えて、と言われた時に僕はよくこの怪怪怪怪物!を勧めるんですが、観てくれた人はほんのごく僅かです
恐らくタイトルとパッケージ画像と台湾とホラーという組み合わせにアレルギーが発症するのでしょう
しかし、残酷な話なのに劇中歌はかなりポップな曲を使ってるので、どんな酷いことをしててもノリノリなテンポでその描写が流れすぎていくのでとっても観やすいです
清楚見た目の女の子の方が実はヤリマン説、みたいな感じです
なんだ、重いと思ってたのに意外と軽いな、的な
そのため、パッケージと簡単なあらすじだけでこの映画を懸念してしまう人はなんて勿体無いことだと僕はつくづく思うわけです
細いペンで斜めにササッと書いたようなタイトルの日常系エモエモ映画ばかり観てるそこの君たちは今すぐその画面を消すのだ
と言っても、観ない人は観ないし観る人は観るとはっきり区別して考えるのが無難かつ僕も傷つかずに済みますので
冒頭では「ぜひ観てほしい」とは書いたのですが、とにかくなぜ僕がこの映画か好きかを唱えさせていただきます
最初に列挙させていただきますと以下の内容について書きます
※多少ネタバレを挟みますが、ネタバレされても十分楽しめると思うのでご安心を
胸糞悪すぎるいじめに次ぐいじめ
グロ描写がおしゃれ
そうそう、それだよ!なラスト
ワンオクみたいな主題歌
れっつぅ〜モリモリ〜(元ネタわかる人とは仲良くなれそう)
まず、胸糞すぎるストーリー展開についてざっくり説明します
簡単に登場人物を紹介すると
主人公(いじめられっ子)、いじめっ子3人組、なんかイケてそうなヘッドフォン女、怪物、が出てきます
他にも眼球に唾吐きかけたくなるようなウザい先生とか、パンツにキノコ生えてそうな老人とか出てきますがここでは省きます
物語冒頭、早速いじめの描写とか、先生のクズさからイライラします
そして、独居老人のとこに主人公といじめられっ子がボランティアに行かされるんですが、そこで主人公も一緒になって老人をいじめだすんですよね
で、なんでか忘れましたけど事故った怪物を見つけて、隠れ家みたいなとこに拉致してイケてそうな女の子も加わって人間が怪物をリンチし始めますパッケージの怪物がそれです
怪物も怪物で気持ち悪いのはもちろん、どこか人間っぽい目とか仕草が垣間見えたり、かと思えば耳障りな泣き声を発したりとにかく嫌な気分になります
もうこの時点では主人公含めて人間ってなんてマザファカなんだ!という思いが立ち込めます
で、実はこの拉致した怪物には姉がいるんですよね
まさかの怪物姉妹です
で、その姉が妹を探しに人間をバッタバッタと殺しまくっていきます
やべぇべ?まじやべぇべ?となった主人公、いじめっ子達は妹怪物を囮に姉怪物を呼び寄せて殺そうとするが・・・
ってな感じです
ホラーと言ってもパニックホラー・モンスターホラー系ですね
主人公まで悪役で、そして怪物も理由はわかるっちゃわかるけどそんなに人殺す?ってなるので悪役です
なんだよ、この映画良いヤツ出てこねえのかよ、アウトレイジかよと思ったみなさん。実は最後まで観ればわかります
ホラー映画という枠組みを外しても「シンプルに胸糞悪い映画」として楽しく観れます
以上が1つ目の理由
で、次のグロ描写がおしゃれ、については
姉怪物が人間をバッタバッタと殺していくところなんですよ
主人公が通う高校の通学バスに姉怪物が乗り込んで生徒を殺しまくるんですが、その撮り方が斬新ってほどではないんですけど「なんか良さげだね」となります
夏フェスに行った時に、道から少し外れたところに開かれた小さいステージから知らないアップテンポのノリ易い曲が聞こえてきた時、みたいな「えっなんか良くね?」ってなります
で、そこでワンカットの殺戮シーン中に流れる音楽が、YEN TOWN BANDのMY WAYなんですよ
Def Techでもスーパーカーでもないですよ
その不釣り合わなさがまた良いんですよね
うっすいコーヒーとうっすい味の具が少ないパスタのセットを1600円+税で出すような雰囲気ごり押しカフェに岡村靖幸が流れるみたいな、一見不釣り合いだけどそれはそれで良い感じになるのです
あと、スイカジュースの比喩も良かったです
これは是非観てください
で、ラストについて
僕、映画とか漫画で『悪役だと思ってたけど実は壮絶な過去があって本当は可哀想な良いヤツだった』とか『主人公がクズで最低なヤツだったけど色々あって最後には改心して心温まるラストを迎える』系があんまり好きじゃないんですよ
悪い奴は悪いままであれよ!って思うわけです
この映画はまさに僕好みのラストだ!・・・ってわけでは無いんですけど捻っているんですよね、なにかを
その行動によって得られるのは救済か放棄か、また、誰が為なのか
ハッピーなのか?バッドなのか?と考えることすらナンセンスなのかもしれません
というか、そんなこと考える暇なくEDにワンオクみたいな曲が流れるので最後は無理やり丸め込まれたような気分になります
?・・・?・・・!・!!!!!
記号で表すならこんな感じです
記号で表したせいで余計わかりずらくなっていますがご了承ください
まあ、エンタメなんで深く考えずにいきましょう
ラスト10分の演出はイケてますので楽しみにしていただいてもよろしいかと
最後駆け足になってしまいましたがとにかく僕の言いたいことをまとめると
ごちゃごちゃ言わんと何が面白いのか観てみたらええんや(前田日明)
ってことです
あの娘ぼくが怪怪怪怪物!を勧めたらどんな顔するだろう
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