クワイエットプレイス 破られた沈黙
「ちゃんとゼニガメがカメールに進化してくれた
素晴らしい続編」
◎全ての始まり“DAY 1”
この映画の冒頭部分、DAY1は本当に最高で、始まりから一気にボルテージMAX!
トム・ブラウンの漫才の掴み並に面白かった←笑
前作と同じ信号機のヨリから始まり、
平穏な週末を過ごすアボット家や街の人々。
そんな穏やかな時間をぶち壊す鐘が突如鳴るところなんて
さいくぅ〜!!
さっきまでの平和な時間とは相まって、完全にパニックに陥る人々。
そこの温度差は、観ている我々も怖いくらいだった。
このDAY1のシークエンスは、今まさに世界中が直面しているコロナ禍の生活とリンクするものがあり、生々しくも、共感できる世界がそこにはあった。
◎前作の恐怖演出を更にアップデート
“音を立てたら、即死”というコンセプトの元、色々と組み込まれた恐怖演出は、前作よりも更にパワーアップしていた。
会話すらもままならない一触即発の静寂の中で、ちょっとした失敗が命取り。毎日が綱渡りの緊張感は、画面を越えて観ている側にも伝わってくる。こういったハラハラドキドキを共有できるホラーは怖いけど楽しい!
禍々しく異様な“何か”。バイオハザードのリッカーのような、ストレンジャーシングスのデモゴルゴンのようなそいつは、前作以上にグログロキモキモしてた。
カメラワークや音響効果が前作以上に効いており、映画としてのエンタメ性が確実に上がっていた。
◎“子を守る親の強さ”は“子の成長”へと繋がる
前作では、子を守る親の強さをテーマに描かれていたのに対し、今作は子供の成長がテーマになっている。なので、作品自体も主人公がエミリー・ブラント演じる母エヴリンから、ミリセント・シモンズ演じる耳の不自由な娘リーガンへと変わっていた。
耳が不自由というハンデキャップが、この“何か”が訪れた世界では、補聴器という最強の武器を手にする勇者になる設定は、現代社会の中でも、今まではハンデキャップとされてきた“障害”が、テクノロジーの進化により“h+”、“トランスヒューマニズム”という思想があるようにハンデなんかでは無い、むしろアドバンテージにさえなりうるという明るい未来を示唆しているようで、この映画の個人的に凄く好きなところ。
「結局1が1番面白いよねっ!」説には当てはまらない、ちゃんとゼニガメがカメールに確実に進化した素晴らしい続編なので、ぜひ劇場へあまり騒がずに行ってみて下さい←
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