変えたい常識シリーズ「顎を引いて胸を張れはいい姿勢?」
【いい姿勢とは?】
「顎を引け!胸を張れ!」これはいい姿勢の代名詞ですよね。なぜか命令口調になります、、、。
そうそれって、実は軍隊のAttentionの姿勢なんです。「気を付けぇ!」
つまりこれは緊張させて軍曹のいうことを聞くための兵士の姿勢なんです。
おぉ怖い、、。だから命令口調になるんですね。
では何でこれが正しい姿勢の代名詞のように僕たちは刷り込まれているのでしょう?
【教育は軍隊式】
今の公立の義務教育は軍隊の教育がそのまま継承されています。
「行進」があるのも、「前倣え」や「気をつけ」、「礼」、「休め」など全て軍隊の習慣です。「学ラン」は軍服ですね。
体育の先生が読んでいる学校の学習指導要領というものがあります。その中に「気をつけの姿勢」があります。緊張させる姿勢として載っています。集団行動の項目ですね。
体育で僕らは気をつけの姿勢を正しい姿勢として漠然と刷り込まれていたと考えるといいのではないでしょうか。
【顎を引いて胸をはる弊害】
さて、気をつけの姿勢はいけないのでしょうか?
実はいけないのです。
そもそも緊張させる姿勢ですから心身ともに疲れます。本来の姿勢は一番効率のいい、エネルギーの使わないでも体に負担のない位置です。気をつけとは全然違います。
現実問題として顎を引くと顎関節症のリスクが上がります。
顎関節症は下を向く習慣があり、食いしばりがあるとリスクは上がります。そして、顎を引くと噛み締めになってしまうのです。
本来頭は遠くを見た時にニュートラルになるように設計されています。下を向くことは例外なのです。しかし、現代は下を向くことの方が遠くを見ることよりもデフォルトになってしまい、体が対応できずに様々な問題を起こしていると考えられます。
胸をはるのは猫背気味の人にはいいですが、真っ直ぐは別に胸を張った位置ではありません。胸を反り過ぎてお腹が前に出てしまうと腰痛の原因になってしまいます。重心が後ろに行き過ぎる危険性もありますね。
また手を太ももの横にということも気をつけの姿勢の特徴ですがそれも異常です。
本来は手は太ももの前あたりにくるのがニュートラルです。
【正しい姿勢】
気をつけの姿勢や下を向く姿勢が広まっている現在、正しい姿勢を取ることが難しくなってきています。
ヨガのアーサナにターダーサナ というものがありますが、それを正しい姿勢と指導する困ったヨガインストラクターもいます。
正しい姿勢とは何か、今一度立ち止まって自分の姿勢を確認して欲しいなと思います。
自分の姿勢をカメラで撮って確認したり、歩きを動画で撮って確認することをお勧めします。
自分の姿勢や歩きを見る機会はなかなか無いですからね。
できたらもちろん専門家に見てもらうに越した事はありません。
理学療法士や「予防運動アドバイザー」、「ファンクショナルローラーピラティスのインストラクター」などは信頼できる方々です。
ぜひご自分の身近にいたら相談して見て下さい。もちろん八王子の「タクトエイト」を訪ねてもらっても構いません。
正しい姿勢が当たり前に広まることを祈ります。