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『検証・80年代日本のロック』

音楽雑誌『ミュージック・ステディ」誌の編集長、小島智氏による、80年代の日本のロック・シーンを振り返った本です。まだ全部読んでませんが、リアルタイムで聴いたアーティスト、バンドが多く登場するので購入。

検証・80年代日本のロック
著者 小島 智

表紙

最初の感想。
「あ〜、80年代は、自分が好きで夢中になったバンド(アーティスト)と、そうじゃないのがはっきりしてたな」と。どんなに有名でビッグ・セールスを上げていても、関心が湧かないバンドはレコードも買わなかったしライヴにも行かなかった。どのバンドがどっち、というのは敢えて書きませんが、後になって興味を持つようになったりもしました。

第2の感想。
80年代は遠くなったな…。

裏表紙

もう見たくても見れない、星になったアーティストもいらっしゃるし、おそらく再結成されないバンドもあるでしょう。でも80年代にこそ、「日本のロック」、「日本語によるロック」が確立されたのだと思います。良い時代を経験出来ました。同世代の方は読んで楽しいと思いますよ。

このnoteに何度も書いてますが、僕は邦楽にに関しては、「洋楽臭のする(洋楽=ロック、R&B、ブルース)」バンド、アーティストが好きなんです。「ルーツ臭」ですね。その匂いが洋楽じゃなくて、「邦楽がルーツ」なアーティストが90年代後半くらいから出て来て、その辺から自分の興味から外れて行ったんです。あくまで自分の好みの問題だけど。「アル・ジャクソンのバックビートをマスターしたいんすよ」なんて発言、聞かないですからね。

80年代の日本のロックは、明らかに洋楽ロックの影響下にあり、そこをルーツに持ってました。自分達の音楽性の基礎にし、独自の音楽を作ってゆく。「まんま」やることはなかった、もちろん。この本にも書かれてあるRCサクセションのリズム隊、リンコも新井田さんも、スタックスのリズムをそのままやってたのではない。でも元々洋楽ロック好きとしては、入って行きやすかった。そのバンドから60年代等の洋楽ルーツ・ミュージックを教わることも多かった。そして、彼等のオリジナルの日本語が乗る、そこに共感が深まった。この本の帯に書かれてあるように「日本のロックが独り立ちした」。そんな時代でした。

my note #181

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