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成就しなかった願いに惹かれるのかもしれない #あえていまセカチュー
「世界でいちばん好きだった人」を見送るなら冬がいい。
あなたが煙となって空へ昇っていくさまを見届けよう。
勝手に見送るな、季節まで決まっているのかと、まだ見ぬ「世界でいちばん好きだった人」に怒られそうだ。
セカチューと呼ばれ大ヒットした『世界の中心で、愛をさけぶ』。
初版第一刷発行は2001年と書かれている。
2001年!
もう20年以上前の作品なのか。
大ヒットしたのは知っているけれど
初セカチューして思うこと
小学生の時から、いつも読書感想文を書く時はギリギリになってしまい、
よく母に怒られたものだ。
今回は「余裕持って書こう」と思っていても、結局気づいたら8月の終わり。それはアラサーになっても変わっておらず、「人間なかなか変わらんもんだな」とか「まだ2日あってよかった」と謎の開き直りさえしている。(ここまでは、28日に書いてた)
そして結局8月最終日を迎えてしまった。
それは確か先月の半ば、トキさん
月日の功罪 #あえていまセカチュー
セカチューなんて軽薄なケータイ小説の延長だ、と思いながら読んだ。そのころ漱石から向田邦子から、いろんな文学に触れようとしていた大学時代の話だ。とうぜん、つまらなかった。
翻って、20年経った今、何の偏見もなしに、というか、「友人がエモいと思って読んだ小説」という色眼鏡をかけて読んでみたのだけれども、これがまた、おもしろかったんです。
愛について書かれた本はたくさんあるし、その本たちに比較してセカ
あの頃の僕たちを旅する #あえていまセカチュー
「世界の中心で愛を叫ぶ」という物語を今読むということは、僕にとってはまだティーンだった頃の自分と彼女を俯瞰する旅だった。
セカチューという愛称で当時ちょっとした社会現象になった本作を初めて読んだのは、たしか中学1年だったと思う。
当時、現在のパートナーであり幼馴染である彼女との関係を、身体の性別が同じというだけでまるで滅びゆく種であるかのように考え───ふたりの未来を悲観していたし、目の前のこと
20年ぶりに読む物語から愛と赦すことを考える
「世界の中心で、愛をさけぶ」を読み終わって最初に思ったことは、このタイトルは誰の言葉だろうということ。
これは主人公サクの言葉だと思う。
はじめてこの作品を読んだ16歳のときはタイトルのことなんて気にもとめなかった。
主人公の彼らと同じく高校生だった。その頃の印象は”恋愛は楽しくて人生を変えるほど尊くて切ない。だからぼくも恋がしたい”
これが16歳のころの感想。思春期男子の恋への恋を加速させた
【会期終了!】大人の夏の読書感想文企画 #あえていまセカチュー
この夏、あの名作で読書感想文を書いてみませんか?
ノスタルジーと甘くて苦い心のざわめき。
30代、気づけば市民権を得ていた「エモい」という言葉に何とも言えない魅力を感じる大人になってしまった。
もしかしたら制服姿で自転車や原付を飛ばしていたあの頃に感じていたあの気持ちは、今思えば「エモい」だったのかもしれない。
そんな風に青春時代を振り返った時に立ち上がったのが今回の企画です。
『#あえてい
読書感想文『世界の中心で、愛をさけぶ』「さらば、愛する人よ」
ネタバレありなので、要注意!——————————————————————
あらすじ
主人公の朔とアキ。2人は、同じ時間を共有し、共に夢を語り、若く、そしてまだ蕾のような愛を分かち合いました。2人で一緒にいる時間は、とって最も幸せな瞬間。そして、私たちは静かに結婚を誓い合いました。しかし、それは突然に訪れました。彼女の病気と、そして、その悲劇的な結末。彼女がいなくなったのは、冬が始まる季節。彼女の