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翻訳アプリとこれからの言語教育

 今回は、すごい翻訳アプリと英語学習(言語学習)の話です。

 翻訳アプリは、AIによって、膨大な量の英文や日本文を読んで、学習するそうです。そのインプットが多ければ多いほど、精度が上がります。

 一般的に使われている翻訳アプリと、DeepL の違いは、読んでいる文章の種類と量が圧倒的に違うそうです。

 だから、誤訳がものすごく少ない。驚きます。

 クロームブックではもうお馴染みの「自動翻訳機能」。中学生の英語授業でもgoogle翻訳を使うことが多くなりました。

 数年前までは、紙の辞書をメインに使わせていたのに、ものすごい進化です。

 で、最新の翻訳アプリ。

 ものすごく、便利です。いちいち、紙の辞書で調べていたのは、何だったの?レベルの有能さ。


 だって、ネットやパソコンで作った文章を、

 コピーして、ペーストして、

 ポンツツツツ!!!!

  あっという間に、翻訳完了です。

 DeepL は、本当に誤訳が少なくて、おどろきました。

 自動翻訳って、いつも訳わからない日本語になってたりするのですが、ほぼそのような困り感がありません。

 これじゃあ、英文を読んで、訳す勉強、要らなくない?

 自分の意見を、英語で書くとか話すとかいうのも、ちょっと機械が仲立ちしてくれれば、いらないのかもしれないぞ。

 究極、英語の勉強 要らなくないか?⁇

 怖くなったので、いろいろ考えてみました。

 結論、
 母語の言葉をしっかり勉強することが1番大事で、
「人間にしか表現できないような、繊細で美しい文章や文学を探究すること」が言語学習の目的なのではないか。

 詩歌の翻訳や、絵本の翻訳がなぜ難しいのかというと、

 文章の、言葉の奥底にある「人間味」が強く現れるから。

 やさしい表現や、そぎ落とした表現を、その「こころ」をふまえて 異なる言語に移し替えすのは、人間にしかできないことだと思うのです。

 文学 と言われる作品に漂う「魂」のようなものは、まだ、機械には読み取れないだろう、という幽かな希望みたいな気持ちがあります。

 新聞記事や、論説文、説明書、申請書など、世の中にはたくさんの「作文」がありますが、多くの人々に、同じ温度で、同じ内容が伝わればいい文章は、これから翻訳アプリが訳を担ってくれるでしょう。

 でも、絵や芸術と同じように、ヒトがつくる「文学」は、ひとを介さないと、その本質は伝わらない。

 だから、これからの言葉の学習は、「自分の言葉で、自分にしかできない表現で、ものを伝える」術を身につけてもらう。

 そのためのベースが、「読むこと」

 まずは母語である日本語で、小学校、中学校までに、優れた文章をたくさん読んで自分の中に蓄積させること。(インプットですね)

 もう一つは、「自分の手で書くこと」

 日本語を使って、論理的にアウトプットをすること。美しい文章を書くこと。

 手を動かすことで、思考は深まります。書くことを疎かにしてはいけない。

 翻訳アプリを、本当に活用するためには、しっかりとした学力のベースが必要です。日本語を読む力、書く力がないと、ちゃんと使いこなせないのです。

 私たちの進んできた英語学習の道は、急激なICTの進化によって、大きく変化しなければならないポイントに差し掛かってきました。

 英語の早期教育をすれば、全てが解決するなんて思わない方がいいのかもしれません。

 日本語が危うい日本人が育ってきている現実で、もう一度、国語教育の大切さを認識し、何が必要な能力なのかを考え直してほしいのです。

  英語で言葉が出てこないのは、語彙力やイディオムが足りないのではなく、    そもそも「何を話したらいいのか」が、思いつかないから なのではないでしょうか。

 話すことが見つからない、書きたいことが見つからない。

 それは、母国語のインプットが足りないから。

 英語の前に、まずはそこからだと思うのです。




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