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【ごめんなさい】原稿が書けない
連休前、なかなか原稿が仕上がらず、ずるずるといろんな締切を引き延ばしている。
確かあったはずの資料を、未開封の郵便物や請求書と書類の混ざった山の中から捜索しているときの、この自己嫌悪感。
2週間ほど前に、編集者とのミーティングで「原稿はもぎ取るものだ」と恰好良く言い放ったのはいいけれど、実際もぎ取りに来られるとそれは恐怖でしかない。
数日前に都立大の講義で対談の形でご一緒した、指揮者の山田和樹さんと控え室で話していたときに、2034年に構想しているプロジェクト(まだ秘密)にお誘いした。
今の締切に怯えながらも、12年後のプロジェクトを考えているこの矛盾。
12年後って71歳なんですよねと自嘲気味に言うと、山田さんは笑いながらこう言われた。
「でも71歳になっても、いまと全く同じその調子でしゃべっていると思います。その様子が目に浮かびますよ」
指揮者は未来を企図し、予想する力の強い人たちだ。山田さんのその言葉、額面通りうれしく受け取っておこう。
うんと先の未来に野心を抱くことは、いまの締切に追われて過労で死んでしまわないためにも、そして健康のためにも、きっといいはずだ。