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マーケティング部がブランドを守る?

どの部署がブランドを管理すべきか

今日のテーマは会社組織に関係するお話しなのですが、あまり考えられてきていないテーマですし、経営者や経営幹部、今からブランドを管理するチームを立ち上げようとされている方などは参考になるのではないでしょうか。
ブランドを管理する部署はどこが担っているか、という視点で見てみると、多くはマーケティング部であることが多いです。一部、ブランド推進室であったり、ブランド管理チームという組織として経営企画部にぶら下がっていたりする場合も見受けられます。私は過去色々な企業に属していましたが、ブランドを管理する部署としては、マーケティング部が実施していた、ということの方が多かったです。だから、マーケティングが主な私の業務にブランディングという業務が追加されていった、ということに繋がっていきました。
皆さまの会社ではどの部署が管理しているでしょうか?

ブランディングがカバーする領域

では、どの部署がブランドを管理すべきなのか、という視点で考えてみましょう。
ブランドとは有形無形のもので、ステークホルダーに与える価値という定義をされる(ブランドについての価値は以前の記事をご覧ください)ので、様々な部署が持つ各ステークホルダーとの接点はどこにあるかを列挙すると、

マーケティング部が持つ、PR、自社メデイア、広告など
営業部が担う販売現場
HR部が行う社員への情報発信や新規人材の採用活動の現場
IR部などが投資家などとのやりとりなど

ということになり、全社横断した形になります。これら全てで、ブランドというものを意識した活動をしなくてはならないわけなので、ブランディングとはマーケティング部の領域だけではカバーできない、ということになるのがお分かりいただけると思います。
そもそもブランドとは、企業ブランドと商品ブランドがあって、後者の場合のブランディングは、マーケティング部で良いではないか、という意見もあるかと思いますが、その場合のブランディングは狭い定義でのブランディングであって、私が提唱している「企業に力をつけるためのブランディング」とは異なると考えています。

では、どうすれば良いのか?

最後に、具体的に効果のある形の組織を作っていくためにはどうしたら良いのかについての視点を書いておきたいと思います。これまで見てきたブランド管理の現場で、上手くいっているパターンは、経営者または経営陣のどなたかが、自社ブランドを深く理解して方向性を明確に指し示しているというもの。これは、ブランディングそのものが経営戦略の一部となっていて全社でのブランディングを実施することができる体制になっているということだと思います。また、様々なステークホルダーと一緒になってブランドを作っていくこれからのブランド像と合致しているのでこれからの時代の要請にも応えていくことができそうです。
これからブランドを強化していこうとする場合は、上記のエッセンスを上手に取り込み、効果的な組織づくりをしてみてはどうでしょうか?

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