詩『それさえなければ』
何にもないさ。私には。
生きてるのかな。
人と会う。
疲れるけど、瞬間は、紛れる。
分離感。
相反するものと、刹那的な感覚。
何かが、自分の中に入ってくる。
それさえなければ。
何度、恨んだか。
それさえなければ。
もっと楽な人生があったんじゃないかって。
たられば。
それでも有り難う。
生きて、脈をうつ。
それさえなければ。
理解されぬ苦しみを。
繰り返し。
この世の不思議と同じと。
そして違うこと。
境界線。
自分は自分であり、君ではない。
分かっている。
僕も空っぽさ。それでも。
これが、幻だったら、すべて、幻さ。
それでもリアル。
実にリアルで笑える。
借りた仮もの。
いっそのこと、心に鬼でも飼ってみるか。
そうしないと、この世界は、生きづらい。
時間薬。
信じてるみるか。
これはこれであり、それはそれ。
そう、誰かが言った。