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ずっと終わらないビジネスバッグの買物 今日の買物#18
もっといいのがあるはずなんだけどなぁ
先日、ビジネス用のバッグをIKEAのネットショップで買いました。働き出してもう35年以上経っているので、ビジネスバッグの買物は何回したか覚えていないです。そして毎回思うのが、「もっといいのがあるはずなんだけどなぁ」「まぁ、今回はこれにしておくか」ということです。ビジネスバッグの買物は、いつも緊急です。壊れたから買う、というパターンが多いのです。だからいつもほんとうに自分が満足して買っているかというとそうではないのです。心のどこかで「もっといいのがあるはず」と思いつつという、いわば終わらない買物なのです。
いままでのビジネスバッグの買物で満足したことは1回だけあります。そのバッグは同じブランドの同じ型のものを4回買い換えました。通算で10数年は使っていたと思います。吉田カバンのタンカーというシリーズです。とにかく使い勝手が良かったです。収納もたくさんあって、しかも一つ一つがちょうどよい大きさで、ちょうどよい場所にあり、なんとも気の利いた設計です。一泊の出張であれば十分な収納力もあります。そして何より素材とデザインが気にいりました。今でもひとつ買い置きがあります。
ビジネスバッグ探しの旅が始まってしまった
こんなに気に入っているのに、なぜ他のモノに買い替えることになったのか。それはたったひとつだけの理由なのです。その理由とは、パソコンの収納がしっくりこない、ということなのです。パソコン収納を前提とした設計になっていないと思われるので仕方ないのですが。
コロナになって働き方が変わりました。会社に行って自分のデスクで自分のパソコンに向かって仕事をする、ということがなくなりました。モバイルPCをもって、カフェやコワーキングスペースで仕事をする、会社でもフリーアドレスで自分の席はなくて、社内でもモバイルPCを持ち歩き、会議室から会議室へ渡り歩きながら仕事をする、そんな働き方に変わりました。自分の働き方が変わって、モバイルPCを常に持ち歩くようになって、吉田カバンのタンカーはそれにフィットしなくなってしまったのです。
自分のビジネスバッグ選びの主眼もパソコンを持ち運びしやすい、取り出しやすい、というものに変わりました。パソコンは重いからリュック型の方が楽だな、精密機器だから壊れないようにしっかりホールドしてくれるタイプがいいな、そして使いたいきにさっと取り出せるといいな、という視点でのビジネスバッグ探しが始まりました。お店で探したり、ネットで探したりとかなり探しました。毎日使うもので、快適な気分にさせてくれないと嫌なので真剣です。
探しているとみんな似たり寄ったりで、コレ!というものがなかなかありません。通勤の電車の中でみんなが背負っているのと同じようなモノばかりで、デザインや色にも意外と特徴がない印象です。しかし、緊急度合いが高いので、ネットで探したモノの中からひとつ試しに買いました。それは特に特徴のないビジネスバッグでしたが、使ってみると機能性は抜群によかったのです。いまどきのバックパックタイプのビジネスバッグはこんなに使い勝手が良いのかと感心しました。でもほんとうに満足したかというとそうでもないのです。名も知らないメーカーで、電車の中でみんなが背負っているような感じだな。そんな気持ちが心の中でいつまでも消えないのです。「もっといいのがあるはず」という思いが消えない終わらない買物が続いてしまうのです。
行きついた先は、IKEAのバッグパック
話は最初に戻りますが、ビジネス用のバッグをIKEAのネットショップで買いました。吉田カバンのタンカーを離れた後、ネットで買ったバックパックタイプのビジネスバッグに小さな不満があり、そのバッグを使っていながらもほんとうに満足できるモノを探し続けていました。探し続ける中にIKEAでみかけたバッグがあったのです。これは購入候補のひとつでした。カタチが特徴的で気になる存在でした。それで使っているバッグが壊れて、試すつもりでこれもオンラインで買ったのです。
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IKEAのバッグは、実は機能的には劣るけれど、なんかIKEAっぽさがあります。IKEAの商品が持っている「生活の道具っぽさ」、「デザインの良さ」、「コスパの良さ」といった、いわゆるIKEAっぽい感じがするのです。電車の中で、駅で、みんな同じようなバッグを持っているのがなんとなく気になっていました。でも、IKEAのバッグパックを持っているビジネスの人は見たことがないのです。買ったのはそんなことも最後の一押しになっていたような気がします。
今のところIKEAのバッグを使っています。でもまだまだビジネスバッグの買物の放浪の旅は続きそうです。「終わらない買物が、始まってしまった」感じです。これを終わらせるためには、オーダーメードでビジネスバッグを作ることかもしれません。自分のビジネスバッグ使用経験からくる要望と、バッグ職人さんのプロの目とが共創して、本当に欲しいモノができて、ほどよい価格であればそれが最後のビジネスバッグの買物なると思います。買い手と売り手の共創でほんとうに満足できるモノができあがり、それを安価に買うことができれば、未来の買物は楽しくなるはずと思います。そんな都合よくはいかないかなぁ。