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【読書】「やさしくわかる認知行動療法」福井至、貝谷久宜監修【⑧気分障害・治療法】

今回の読書感想は
「やさしくわかる認知行動療法」
福井至、貝谷久宜監修
【⑧気分障害・治療法】

気分障害について
症状と治療法をみていきます




うつ病

以前のうつ病治療では
薬物療法が中心だった

しかし
認知行動療法には
薬物療法と同等か
それ以上の効果がある

現在では
両者を併用するのが一般的

特徴的症状
自己、世界、将来に対する
否定的な考え方
「この先いいいことなんてない」

おもな症状
・認知的症状
 自己批判、絶望
・情緒面
 悲しみ、いらだち、怒り
・身体的症状
 不眠、疲労、食欲増進減退
・行動変化
 引きこもり、不活発

認知モデル
・ネガティブなライフイベント
・体系的な推論の誤り
・否定的認知による自動思考
・うつ病症状

非適応的なスキーマを持つ人に
ネガティブなできごとがおこると
歪んだ認知が現れ
うつ病症状が発症しやすい

うつ病の原因ははっきりわかっていない
セロトニンなどの神経伝達物質の働きが低下
していることはわかっている
よく使われる薬は
SSRI(選択的セロトニン再とりこみ阻害薬)

薬物療法と認知行動療法を
併用することで
再発率を低くおさえることができる

うつ病に対する認知行動療法のすすめかた
1 導入
  認知と気分の関係を学ぶ
  現在の症状や生活状況から
  問題を概念化
2 自動思考の修正
  ゆがんだ自動思考を変える
  週間活動記録表で活動量を
  少しずつ増やす
3 スキーマの修正
  根本原因の抑うつスキーマを変える
  とくに将来への否定的な考えを見直す
4 フォローアップ
  身につけた認知や認知の変容法を確認
  抑うつ症状が再発したときの
  対処法も話し合う


双極性障害

気分が落ち込むうつ病と
気分が高揚する躁病の
両方の症状が現れる病気

症状の変化に自分で気づけると
症状をコントロールしやすくなる

極端に衝動的な行動が増えるため
人間関係のトラブルや
深刻な社会的、経済的問題の原因になる

主な症状
・うつ病の症状
・躁病の症状
 高揚した気分
 イライラ感
 肥大した自尊心
 焦燥感
 注意散漫

双極性障害に対する認知行動療法のすすめかた
1 導入
  
認知と気分の関係を学ぶ
  ライフチャートから問題を概念化
2 行動の修正
  
週間活動記録表で
  活動量を調整する
3 認知的再体制化
  
うつ病では否定的認知
  躁状態では自己過大視が起こりやすい
  認知のゆがみを修正
  症状を改善
4 フォローアップ
  
気分変化時の対処法を決める
  気分グラフをつけて
  再発予防法を考える


まとめ

気分障害に対する
認知行動療法を学びました

問題を概念化
自動思考、スキーマの修正
行動の修正
再発予防の対処法を考える

特に
問題を概念化するときの
「認知と気分の関係を学ぶ」
が重要だと思いました

どういう考えが
自分の気分に影響しているのか

これを知っておく必要があると感じました

次回は
不安障害の認知行動療法を
まとめたいと思います

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