空にピース(読書感想文)
週に数日学校に行く英語担当ではあったが、小学校に6年勤めたので、この小学校が舞台の話があまりにもリアルで胸が痛くなった。いろいろ思い出して。
小学校は子どもにとっては通過点。そこに留まることも、教師がその子にずっと伴走することも出来ない。いくら人生を変えるような良い出会いがあっても、その先子どもたちは自分の人生を自分で歩んで行くしかない。
だから諦める教師もいるだろう。出来る限りのことをしたいと思う教師もいるだろう。
同じ教育現場でも自分のしている英語教室と違い、不特定多数の子どもが通う小学校では、私が見たことも聞いたこともない現実に触れることがしばしばあった。
様々な事情を抱える子どもたちと、胸を痛めながらも出来ることが限られている先生たち。心がザワザワした。
どんな事情があっても、一つの出会いで変わることもある。それも見てきた。でも約6人に1人が相対的貧困と言われるこの国で、上を向いて歩いていこうとしてもそれが叶わない現実もある。せっかくの良い出会いも、そこで得た希望も持続可能な社会ではないのだ。不安定な環境下にある子どもたちに教育を届けることは困難だ。
誰もが安心出来る社会になるように。子どもたちがちゃんと子ども時代を送れるように。心から祈る。
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