複雑化の教育論(読書感想文)
2月は逃げた。年間最大行事の確定申告に追われる間に過ぎてしまった。ということで、読書生活復活です。
去年買って手付かずだったこの本。読み始めてからも、あまりにも名言が多過ぎて、味わい深過ぎて時間がかかってしまった。。。付箋をつけた言葉の数々、紹介方々こちらでご紹介。
"いまの文科省が学校教育を通じて子どもたちに教え込もうとしているのは、上位者の言うことに絶対抗命しないイエスマンシップです。”(学校教育)
"ある場所にこれ以上とどまっていると「何か取返しのつかないことが起きる」というふうに直感したとしたら、それは生物としては健全な反応だとみなしていいと思うんです。だから次の問題は「この場所になら、しばらくとどまっていても、取返しのつかないことは起きない」という場所を子どもたちに提示してあげることです。"(不登校について)
この本の中で「オンデマンド」(要求に応じて提供されるサービス)と「バイアクシデント」(偶然の出来事)が対比して記されていた。
子どもたちに半ば強制的に「夢を語らせ」てキャリアパスポートなどで一つの目標に向かって走らせることも一つの教育の方法かも知れないが、私は子どもたちがその場その場で経験したり感じたりする「バイアクシデント」な出来事に敏感であって欲しいと思うし、良かれと思って...だとしてもその機会やアンテナを壊すようなことはあってはいけないと思う。
私の今の仕事は天職だと思って満足しているが、それは今までいろいろな経験や仕事をしてきた先の出来事。最初からこれを目標としてここに辿り着いたわけではない。そういう人もいることも同時に子どもたちには伝えていきたい。最初からずっと先のゴールが見えていて、それに向かってただ進む人生を好む人もいれば、そうでない人もいる。
それまでのプロセスに正解や間違いはなく、自分で選んで良いのだということ。それも伝えていきたい。