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今まですべて、無料で公開してきましたが、一度お試し期間に挑戦して有料でこの小説の記事を売…
子供の頃、毎週土曜日の夜が怖かった。両親、わたし、弟がいて食卓を囲んで、そして寝静まる。…
1LDKのマンションの一室のベットルームで一組の男女が互いを求めあっている。このマンションは…
僕の同僚の女性が自殺した。そんなに親しかったわけではないけれど、好きだと告白されたことが…
森の中を歩く夢をみた。影が潜む森の恐怖を冒険心に変えて、わたしの小さな手は何かをつかもう…
2月にしては暖かい夜だった。行きつけのBARで一人ハイボールを飲んでいたら、女性に声をかけら…
7 山城さんの次の予約の時には制服を着た娘さんが一緒についてきた。もっと陰気な少女を想像していたけれど、雰囲気からしても、ただ友達と不仲になってしまったことに不満を抱く10代の幼気のない少女にしか見えない。終始気を配るように笑顔を見せてくれるところは、神経質な気質なのかなとそんなことをわたしに推測させた。 「おいしいでしょ?ここのケーキ」 靖穂さんの言葉にうなずく少女。 「あれから何か変わったことはありました?」 「そうそう、あのお話しした自宅、買い手が見つかって誰
6 波佐間さんの知り合いという夫婦の予約の当日の日が来た。波佐間さんから聞いた連絡先にこ…
5 その日、洋服や小物など自分の買い物を少しして家に帰宅した。その時最初に感じた変化は、…
4 その日の夜自宅に帰って、久しぶりに穏やかな夢を見た。何一つ覚えておらず、ただ深く眠り…
3 香奈は今、叔父さんが経営している輸入雑貨店で働いている。どうやら新しく店舗を一店舗増…
2 大通りから小さな路地に入ったところにいくつかの飲食店が並んでいる。その並びの一角に待…
1 わたしには名前がない。朝起きて、身支度を済ませて、適当に朝食を済ませて、歯を磨いて自宅…
ー7ー 待ち合わせは今いる東口の駅の路地裏付近。着いたら連絡くれるという。たどり着いて10分はまったかな…。 「暇ならどっかにいかない?」 「ごめんなさい、今待ち合わせしてるんで」 振り返えるとそこに居るのは井堀だった。 「なんだよ唯奈待ち合わせしてんの?紹介してよ彼氏でしょ?」 いたずらっぽく笑う井堀がいた。 「つけてたの?」 「お前ちょろすぎ。帰るぞ」 「いやだ、帰らない。井堀には関係ないじゃん」 その時わたしのスマートフォンが鳴った。 「出れば、彼