バレンタイン前に考える。「本当のチョコレート」とは‥?
そろそろバレンタイン。
想いを寄せる人やお世話になっている人、自分へのご褒美にチョコレートを購入する人が増える時期。
普段あまり見たことのないチョコレートも店頭に並びますが、私が本当に食べたいと思うチョコレートは減ってきました。 幼い頃はどのチョコレートでも美味しく感じられ、満足できていたのですが、今は購入する際に色々考えることが増えてきています。
例えば‥
保存料、着色料、香料、乳化剤は入っているか
カカオマスやカカオバターの含有量はどの程度か
使用されている糖類の詳しい原材料名に何が書かれているか
人工甘味料が入っているかどうか
などなど‥。
ブランドやパッケージ等の内容よりも、原材料表示を見ています。
私が本当に食べたいと思うチョコレートは、一言で言えば「余計な加工や材料が加えられていない本来の風味が味わえるチョコレート」。
カカオバター以外の油脂や、保存料、乳化剤などが加えられていない、シンプルなチョコレートです。
‥ですが、そんなチョコレートは普通のお店で探していても、中々見つからないのです。
◆普段よく目にするチョコレートには「本来のチョコレート」が少ない。
◆製菓用チョコレートも「本来のチョコレート」は少ない。
◆カカオに含まれる効能も「本来のチョコレート」でなければ、そもそも恩恵が得られにくい。
◆「手軽で便利なチョコレート」は、「本来のチョコレート」とはかけ離れていく傾向がある。
「本来のチョコレート」は、どこに行っちゃったの?と言いたくなるくらい、普通のお店では見かけることができなくなっています。
そんな中、ふと出会ったチョコレートがありました。
◆ People Tree さんのオーガニックフェアトレードチョコレート
◇ ミルク・チョコレート(写真左)
【原材料】黒糖、カカオバター、全粉乳、カカオマス、粉状ヘーゼルナッツ
◇ カラメルクリスプ・チョコレート(写真右)
【原材料】砂糖、全粉乳、ココアバター、カカオマス、ヘーゼルナッツ、バター、グルコースシロップ(小麦由来)
カカオの生産者と正当な価格で契約を結んで買い取り、製造されていることを意味しています。
(フェアトレードが増えれば、正当な価格で買い取らず、非常に安価な価格で地元業者が根こそぎ買い取ってしまう状況が減り、良質なカカオを安定して生産しやすくなります。)
↓ こちらも見つけました
◆ 第三世界ショップさんのフェアトレードチョコレート
オーガニックを謳っていても人工甘味料や乳化剤を使用しているものもあるので、自分の目で見極めることが大切です。オーガニック素材を使用しているにもかかわらず、有機JASマークの表示がない場合は、何かしらの理由があるものと考えられます。
安心安全な自然食品は高値のイメージがありますが、それでも安いものは50gで400円程です。
安い市販品の板チョコと比べれば値段は4倍ですが、大量に食べる機会はそれほど無いと思うので、手が届きやすい価格になってきていると思います。製造の手間や時間を考えれば妥当な価格ではないでしょうか。
そして、なんと言っても美味しいのです。カカオ本来の芳醇な風味がしっかりあって、ふわっと口溶けが良く、味も濃厚です。
板チョコはこんなに美味しく作ることができるのかと、私は食べたときに感動しました。
溢れるカカオの香りとコク。
ひとつひとつを噛み締めるように食べながら、取りあえずお茶を一口…。
至福の時間ですね~。
(食べた後の余韻に浸る。)
‥‥さて。。
では、話を戻します。
バレンタインで、皆さんはどんなチョコレートを贈りますか?
見た目、価格、安全性、美味しさ、どれを重視するでしょうか。
何を渡すかは、もちろん好みで良いと思います。
ただ、もしも「本来のチョコレート」を知らないのであれば、一度試してみることをお勧めします。
チョコレートに添える手紙なども大事ですが、チョコレートそのものを選ぶ段階から相手を想う気持ちが伝わると、さらに喜ばれますよね。
渡す場所、シチュエーション、段取り、チョコと手紙の準備などなど。
渡す方はドキドキですが、今年も幸せな1日をチョコレートと共に皆さんが過ごせますように。
2015.1,25 追記
今年はこんなチョコレートも手に入りました ↓
◆Chocolat Stella さんのミルクチョコレート(写真左)
【原産国】スイス
【原材料名】砂糖、全粉乳、ココアバター、カカオマス、ヘーゼルナッツ、バニラ香料
〔フェアトレードチョコレート。オーガニック。乳化剤、人工香料不使用〕
◆MAROU さんのティエンジャンチョコレート(写真中央)
【原産国】ベトナム(ティエンジャン省)
【原材料名】カカオマス・カカオバター(70%)、砂糖(サトウキビ由来)
〔※カカオはオーガニック使用ですが100%の明記は無し・砂糖の詳細不明・フェアトレード明記無し〕
不明な点がいくつかあり、あまりお勧めはできませんが、産地に拘る人は食べてみても良いかも。
◆Dolfin さんの tohi ミルクチョコレート(写真右)
【原産国】ベルギー
【原材料名】甘蔗糖、ココアバター、全粉乳、カカオマス、バニラパウダー
〔フェアトレードチョコレート・同シリーズにJAS有機認証製品多数・このフレーバーにはJAS有機認証表示無し〕
原材料や製造課程の安全性、事務手続きなどの理由で取得できない事情があるのだと思います。
HP → http://www.tohi.be/
2024.2,19 追記
今年購入したチョコレート ↓
お菓子作りでも使いやすいシンプルなフレーバーを選んでいます
◆Vanini さんのオーガニックダークチョコレート(写真左)
【原産国】イタリア
【原材料名】 有機カカオマス、有機砂糖、有機ココアバター、全粉乳
〔オーガニック・再生可能な包装・ヴィーガン〕
ウガンダ産のダークチョコレート。しっかりしたカカオの香りとフルーツや花のような香りがあり、マイルドな渋みが特徴。
◆Raaka さんのオーガニックメープル&カカオニブ・ローチョコレート75%(左2番目)
【原産国】イタリア
【原材料名】 有機カカオマス、有機メープル、有機カカオバター
〔オーガニック・非遺伝子組み換え・ソイフリー・グルテンフリー・無焙煎・公正取引・ヴィーガン・コーシャ認定〕
砂糖ではなくメープルの甘味を加えたダークチョコレート。濃厚で滑らかなチョコレートの外側には、カリカリした香ばしいカカオニブがたっぷり。
ナッツとはひと味違う食感とコクがあります。
(コーシャとはユダヤ教徒の人が食べられる食品)
◆Chocolates Sole さんのオーガニックダークチョコレート100%(左3番目)
【原産国】スペイン
【原材料名】 有機カカオマス(一部乳成分を含む)
〔オーガニック・フェアトレード・ソイフリー・グルテンフリー〕
食べるとカカオの香りが口いっぱいに広がる濃厚なダークチョコレート。
◆maama さんのオーガニックローチョコレート100%(右上)
【原産国】イタリア
【原材料名】 有機カカオマス、有機ココアバター
〔オーガニック・ローチョコ・グルテンフリー・ヴィーガン〕
全ての製造工程を45℃以下で行っているチョコレート。美味しさだけではなく、カカオ豆本来の栄養成分も損なわないように作られています。
◆CACAO CRUDO さんのダークローチョコレート カカオ100%(右下)
【原産国】イタリア
【原材料名】 有機カカオマス
〔オーガニック・ローチョコ・グルテンフリー・ヴィーガン〕
こちらもローチョコレート。クリオロ種を使用。酸味は強くなく、カカオの濃厚な風味を楽しめるダークチョコレート。
SLAVERY FREE は奴隷解放の意味。人種差別に対する意識も高い。
カカオの品種についてはダンデライオンさんがわかりやすく書いているので、参考に貼っておきます ↓
◆ホワイトチョコもオーガニックがあります
【原産国】ドイツ
【原材料名】 有機キビ砂糖、有機ココアバター、ミル クパウダー
〔オーガニック(EU有機認証取得)・フェアトレード〕
カカオ38%。製菓用に使いやすい有機クーベルチュールチョコレートです。
◆アレルギー対応チョコレートもオーガニックの時代が来ている
現在はアレルギーがある人も、オーガニックチョコレートを味わうことができます。今後少しずつ種類が増えていきそう。
オーガニックのチョコレートにもそれぞれ個性があります。
原材料の詳細や生産者のポリシーなど、色々深く調べていくとそれぞれに良さを感じます。
最近ではカカオ豆だけではなく、カカオの果実も材料にして作る、環境や体に優しい製法にも注目が集まっています。
最終的に何を選ぶかは食べる人の自由で、気に入ったものを選べば良いと思いますが、気になった人は調べてみることをお勧めします。
本当のチョコレートには、食の安全や環境配慮以外にも人を想う気持ちが一緒に込められています。
また何か見つけたらこちらに追記していきますね。
【チョコレートやココアを使用したマイレシピ】
更新情報について
(大きく変更した場合はここでお知らせします。)
2015.1,20
nametomablog にて記事を執筆
2015.1,25
新たに3種類のチョコレート情報を追記しました
2017.1,4
今年は人工甘味料のマルチトールを使用したチョコレートを見かける機会が増えたため、文章の一部を更新しました。マルチトールはカロリーオフや虫歯予防のメリットがありますが、原材料の安全性に懸念があるので注意。
2024.2,13
note に移動し、さらに読みやすく更新しました
2024.2,19
新たに5種類のチョコレート情報を追記しました
2024.6,10
アレルギー対応チョコレートの情報を追記しました
2024.7,4
ホワイトチョコレートの情報を追記しました
記事はこれからも更新していきます。
クックパッドと note のレシピは現在も編集可能であるため、気が付いたときに随時更新しています。
古いウーマンエキサイトのレシピに関しては編集が難しいため、必要に応じて素材を置き換えるなど臨機応変にアレンジしていただければ幸いです。
一度作ったら終わりではないと考えているので、機会があればその都度記事を参考にしていただけると嬉しいです。
今後もどうぞ宜しくお願い致します。
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