Vol.379 義父(90歳)の夢を叶えた話
「⚪︎⚪︎君のランドセル姿を見るまではなんとか生きていたい」
これは息子(6歳)が生まれた際、義父の口から出た言葉だ。当時義父は84歳。
16年ぶりの孫、しかも唯一の内孫誕生がことのほか嬉しかったようだ。その後も会う度に言われたので本心だったのだと思う。
・・・で、今回。
その夢を叶えることが出来た。
と言うかその為に新潟まで行ったのだ。
(アパホテルに泊まって…ねw)
実は義父、とても矍鑠としていて89歳まで一人暮らしをしていたのだけど、90歳を迎えついに認知機能が低下。
現在は「要介護2」というやつらしい。
そこで今年7月から老人ホームに入った。
諸々奔走してくれた義姉には心から感謝である。
しかしそんな報告を受けた私、内心ショックを受けた。〝あのお義父さんがホームに・・・〟
元気そうでも歳は歳。
完全に記憶が消えてしまわないうちに夢を叶えなければなるまい。
幸い「ラン活」の甲斐ありランドセルは注文済み。実物も6月に届いた。
だから入学には少し早いのだけど見せに行こう。
トランクにランドセルを積んで\(^^)/
初めて入る老人ホームはとても綺麗な施設だった。スタッフの方たちも沢山いて挨拶してくれた。今はここで24時間の見守りと週3回のデイサービスを受け暮らしているそうだ。
思ったより元気で意思疎通もでき安堵。
ランドセル姿を見た義父は「なんだかカバンに背負われてるみたいだなぁ」と目尻を下げニコニコ。まずは一番の目的を達成でき一安心である。
お次は2つ目の目的、墓参り。
これも義父たっての希望で実現した。
実は最近「終活」の一部で墓を移したのである。
その新しい墓にどうしても3世代で行きたいと言われていたため私がお経の予約も取っておいた。
最後は息子の希望で「マリンピア日本海」へ。
老人ホームに送り届けたのは夕方。
だいぶ疲れたが義父も元気な6歳児と行動を共にでき気が晴れたようだった。
尚、義姉によると義父の預貯金はあと10年で尽きるそうだ。やはりホームの入居費が高額らしい。
だから認知機能がまだ残っている今のうちに自宅を売却する予定とのこと。
つまり夫は実家を失う事になる。
とても残念だけどこれが現実。
今、日本中で起きている事なのである。
私の両親もまだ元気だが10年後には同じ問題に直面するだろう。その時どうするか?
色々と考えさせられる帰省であった。
(お義父さんどうかお元気で🙏)
【猫ムスメより】
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