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【イベントレポ】理想の世界観をプロデュース・具現化する方法【IWS#2】

熱が冷めないうちに #IWS 2部についてイベントレポをば。

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自己ブランディングについてピンとこず、悶々とする日々を過ごしていたので、カンファレンスルームのセッション「理想の世界観をプロデュース・具現化する方法」に参加した。

世界観プロデュースの奥深さ

登壇されたのは株式会社水星代表の龍崎翔子さんと、株式会社Clair decor代表の川原あやかさんのお二人。

龍崎さんはホテルの開業支援から空間・人の暮らしの新スタイルの提案、またホテル予約のプラットフォーム提供まで手掛けられている。

川原さんはホテルやマンションなどの設計を、ブランドコンセプト企画からトータルデザインし、空間ブランディングをおこなっている。

「空間とか建築方面に進みたいわけじゃないけどどんなお話かな……」と思っていたけれど、なんの心配もいらなかった!
あらゆる方面でのブランディング思考や、やりたいことの見つけ方、具現化する方法を学ばせていただき、どんな人にとっても実りの多い時間だったのだ。

★どう空間をプロデュースしていくのか

まずはお二人が空間プロデュースを始められるきっかけから。

川原さんは、新卒で入社したブライダル業界での違和感がトリガーになったそう。
新婚夫婦の幸せな日々の一歩を記念する結婚式。
お客様から大金を預かりながらも、すでに用意された式場の空間という限りあるリソースでしかプロデュースできないことに疑問を感じ、「自らが空間から携わってもっといいものをつくりたい」と感じるようになった。

龍崎さんは、アメリカで過ごした子供時代の経験が原体験に。
ご両親の思いつきでアメリカ横断ドライブをしていた頃、車内での長旅をいやすホテル。
期待とは裏腹に、毎日似たり寄ったりな空間が続くことに義憤を持ったという。
どのホテルに泊まるかは、自己表現の領域。
ブランドのトンマナや世界観を知り、人々が積極的な意図を持って選択する対象としてホテルをつくりたい
と思ったと話した。

やりたいことを見つけるときに、必ずしも「好き」や「憧れ」がそのベースにある必要はない。
何かに対して、「これを変えなければ、そしてそれを変えるのは自分でありたい」と思う気持ちも、大きなモチベーションになりうるとも、龍崎さんはメッセージをくださった。

★イメージを具現化する方法、プロセス

ブランディングやモノづくりで、一番ミソになる部分(だと思っている)。

龍崎さんの考えは、まさにその道に生きる人の視点で構成されていた。
ホテルのコンセプトを考えるときに、その土地の要素とコラボレーションするだけでなく、異質なものをマッシュアップするようにする。
宿泊することでその土地、ホテルがまとっている空気感を味わえるように、キラーコンテンツを作る。

そしてイメージ通りのものを作り上げるために、利用客の導線を組み立て、平面図に反映させることに特にこだわるという。
川原さんも平面図の大切さに同意されながら、空間デザインは現物が出来上がる前に情報リリースもされるため、前持ったイメージを確固たるものにするためにも平面図にこだわりを持つことを重要さを語った。

さらにはインプットへの投資を惜しまないこと、私たちも馴染み深いPinterestを使ってイメージボードを作ること、形になったイメージを第三者から見てもらい客観的なリアクションをもらうことなどで、精度を高めていくというTipsも教えていただいた。

★特にこだわるポイント

空間デザインにおいて川原さんが特にこだわるのは、予算度外視で自分のやりたいものを詰め込んだ企画書を起こすこと。
後に顧客との打ち合わせの中で折衷案を探す工程はあるが、削ることはあっても加えることはない。
そのため広げる風呂敷は出来るだけ大きく、まっさらな地図で自由にアイディアを詰め込むようにして、残すもの・残さないものを選択する中で研ぎ澄ましていくという。

龍崎さんは、ホテルプロデュースの際のポイントとして、中で働く人へのバトンを渡すところまで設計するよう心がけると話していた。
空間には必ず、輝いている時間とそれがすぎる時期というものがあるという。
空間が輝き続けていくためにも、コミュニティブランディングを通してその空間をアップデートしていくような仕組みづくりをするのだ。

★自分の好きを形にする

自分の好きと周囲のニーズの狭間でどう割り切りをしていくかを尋ねられて、龍崎さんは誰かのためにでなく、自分のために作ると話した。
誰かのためにと思っても、それは所詮想像の中でしかなく、突き詰めるとウソが生じる。
人間同士共通している側面も多いので、自分軸で偽りないものづくりにこだわるそうだ。

川原さんはクライアントや携わる人との意思疎通を丁寧に行うという。
一緒にさまざまな体験をし、お互いのバッググラウンドを共有しあう。
最初のマッチングをこだわっておくことで、それぞれの思いをしっかりと描いて空間デザインにつなげることができるのだ。

最初の一歩は【不】に気付くこと

欲張って一番前の席をとってしまい、なんだか気が引けてお写真を撮ることができなかったのがものすごく悔やまれる。
でもお二人の感性の鋭さ、自分のイメージを具体化し作り上げることへのこだわり、日々のアンテナの高さなど、その深さに頷きっぱなしであっという間に時間が過ぎていった。

大変失礼ながら、お二人のことはこのイベントを通して初めて知るようになったのだが、作られている世界観がお二人から滲み出ていて、その人間性にも夢中になった。
ものづくりをしている人って、本当にかっこいい。

最後に龍崎さんが語られたことが特に刺さったので、終わりにシェアしたい。

ブランディングの第一歩は、あらゆる【不】に気付くこと。
不満、不足、不十分……
「こうなったらいいのに!」に気づき、描けるようになった瞬間に、ビジネスチャンスを掴むことができる。

日々過ごす中でなんとなく見過ごしてしまいそうな感覚、感情に目を向け、新しいチャレンジのきっかけを取り逃がさないように生きていきたいと強く思った。




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