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【第11回】転職でメンタル・ダメージを回避する

日本において以前より問題視されているのが「長時間労働」です(「サービス残業」を含むケースもあります)。

最近では、社会問題化したこともあってか、やっと改善の兆しが見えてくるようになりました。

しかしこの問題、実はかなり根が深く、仮に今でも続いている職場があるとしたら、早急な改善を要します。

個人的な経験からしても、上司から意味のない長時間労働を強いられていた頃は、「朝、出社するのが苦痛」でした。

またそのような時には、「無理やり仕事を押しつけられて、いやいや働いている」と感じてしまう事も度々でした。

この状況が長引くと、精神的に多大なストレスを抱えてしまいます。特筆すべきは、自分自身の精神状態に「気づかない」という事実です。

任された仕事を自分の意志でやっている間は、労働時間が多少長くなってもあまり疲れません(個人差はあるかもしれませんが)。

問題は、自分の意に反して、誰の目から見ても「必要ない」と思われる仕事を、長時間「強要」された場合です。

この時に発生するメンタルダメージは想像以上に大きく、「危険」と認識したほうがよいでしょう。

もし社内で解決の目途が立たないのであれば、身の安全を確保するという観点からも「転職」は重要な選択肢となり得ます。

ところが、同じ会社で長年働いていると、転職という行為に対して一種の「罪悪感」に支配されてしまいます。

でも、体を壊してまで行う仕事など、この世に存在しません。それだけは「絶対にあり得ない」と断言できます。

また、そのような会社で、仕事を続ける必要もまったくありません。たとえ会社がいかに有名で、超一流と言われる会社であっても、です。

転職に対する周囲の意見も、しょせんは「他人事」です。「せっかくいい会社に入ったのに。もったいない」「もう少し我慢してみたら?」など、一見「ごもっとも」な説得(時に説教)を受けることもあります。

しかし、周りが何と言おうと関係ありません。身内の反対があった場合は、特に理解を得るのに苦労する場合もありますが、「生命」に関わる切実な問題です。

長い社会人生活においては、一旦「名より実を取る」時があっても、何ら不思議ではありません。

「在職より転職」という選択肢が重要になる局面もある、と認識すべきです。あくまでも「自分の身は自分で守る」しか術(すべ)はないのですから。

  次回につづく(毎週月曜日若しくは火曜日に投稿予定)
 
(本文は、弊著『四十歳を過ぎて初めて転職の二文字が頭をよぎったら読む本』<ブイツーソリューション>より一部抜粋編集し、シリーズ化したものです)

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