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2023年6冊目 『ソクラテスの弁明 クリトン』


紀元前4世紀ごろの古代ギリシャで、哲学者ソクラテスの弟子であるプラトンが書いた本です。

世界最古の本の1冊です。

当時のギリシャにはポリスと呼ばれる都市国家が多数ありました。

この本の場所はアテナイ(現在のアテネ)。

多くの市民は地球上で初めて民主制の中、様々な発言ができていました。

アテナイには当時ソフィストといって「議論に勝って、他人を説得する」職業が生まれました。

しかしこのソフィストの中には怪しい人も多数いたようです。

その一方でフィロソフィアという真実を大事にする哲学者が現れました。

それを生み出したのがこの本の主人公のソクラテスです。

ソクラテスは2つの罪で告発されました

1 神の存在を信じなかった

2 青少年を惑わして、それらの考えを伝え、悪い方向に導いた

そしてその裁判の場面でのソクラテスの言葉(弁明)をまとめものがこの本です。

死刑になるかもしれないのに、ソクラテスは自分の信じることを話します。

「アテナイ人、諸君・・」で次々にこの告発がおかしい事を話ます。

途中で「無知の知」:知っていると思っているからそれ以上学ばない。分かっていないと知っている事こそ、学ぼうとするので、まだ良い。

等も出てきます。

神様からのお告げでソクラテスが賢いと言われるのです。

でも自分はそんなに賢いわけではないとソクラテスは知っていると分かっていました。

ところが他人は自分を(たいしたことないのに)賢いと思っています。

そんな人より、自分の方がまだ良いと気づいたそうです。

そして相手の無知を理解させるために問答法を使ったのです。

次々に問答法などで自分の主張を理解させたソクラテスですが、死刑を言い渡されるのです。

そして、その後死刑を待つソクラテスに盟友のクリトンが脱出を促します。

しかし、逃げることは正義では無いと、ソクラテスは盟友の申し出を断るのです。

▼前回のブックレビューはこちら


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