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2019年 54冊目『社長の条件』
※以下の記事は、2019年6月に書かれたものです。
経団連会長で日立製作所の中西さん(リアル島耕作みたいな人ですね)と経営共創基盤の冨山さんの対談に加えて、みずほFG、コニカミノルタ、アサヒGHのサクセッションプラン(次の社長を決める事)が載っています。
対談をそのまま文字起こしした感じで、少し読みにくいのですが、中身はとても面白いです。
正確に表現すると、私は2017年にグローバル化する上場大手IT企業に絞ってサクセッションプランについてWORKSREVIEWに論文を書きました。
その当時、大手企業のサクセッションプランについての書籍、論文はほぼ皆無でした。
ですので、モデルを作るのが大変だったのです。
当時に、この本があったら、きっと冨山さんに話を伺いに行ったと思います。
※経産省の委員でお隣になったこともありました。
規模や状況が異なるので比較するのはおこがましいのですが、社長とそれ以外のポジションの違い、平時と乱時の社長の違いが、体感とかなり一致していたので納得感も高かったです。
モグラたたきの例が載っているのですが、出てくるモグラを次々に叩ける社員。裏に回って仕組みを理解し、次にどのモグラが出てくるか予測する社員。
どちらが次の社長として必要か。
社長の仕事は、大きな方針を出す事。部下が持ってきた選択肢から選ぶことではない。まさにそうですよね。これは社長に限らず、リーダでもそうかもしれません。
社長という1人のリーダだけでは大会社を運営できない。どのようなボードを作るのかが重要。これは私がミンツバーグが好きで、経営はアートとサイエンスとクラフトだとう考えを信じているのですが、それと類似の話もありました。
修羅場経験が人を成長させるというのも納得感が高いものでした。
大手企業の次の社長を考える際の参考になる本でした。
私の論文を添付しておきます。
良かったら目を通してみて下さい。
https://www.works-i.com/pdf/171120_wr12_10.pdf