若手が飲み会に来ない件で考えるべきこと(上司も若手も読んで!)
「若手が飲み会に来ない。」
企業人とお話するとよく出てくる話題です。
この件について、コミュニケーションとメンタルヘルスの専門家である私、中井裕規が自分の飲み会での失敗を反省しながら真剣に考えてみました。
まず結論からいうと、飲み会に参加しなくて構わないと思います。
仕事じゃない、強制じゃない、楽しくない、メリットがない。
そう感じるなら参加しなくて良い。私はそう思います。
でも、ここで2つのことを思います。
1つは、そこに参加する発言力のある人(主に上司)が、若手が参加したいと思える場を作れているか?
2つ目は、若手自身がコミュニケーションの意味や目的をどう捉えているか。
1つ目でいくと、酔っ払って自慢話や説教ばかりするような上司、相手への配慮を忘れて二次会三次会に半ば無理に連れて行く上司。
こんな上司がいる飲み会に誰が行きたいと思いますか。
仮に奢ってもらったとしても、これでもし「奢ってやったのに」なんて言われた日には、職場以外で2度と会いたくないと思うんちゃいますやろか。
私は正直に言いますと、酔っ払って後輩に偉そうなことを言ってしまったことがあります。嫌な思いさせたやろなぁと今も反省を持ち続けています。
自分みたいなのがいつか上司と言われる立場になったら、お金を置いて一次会の途中で抜けるくらいがえぇんちゃうかなと思ってます。1人社長なので部下はおりません笑
二つ目は、若手自身のコミュニケーションの考え方ですね。
純粋に楽しいコミュニケーションをすることは個人的には大賛成です。その文脈で考えると、楽しくないコミュニケーションはしないという選択肢になるでしょう。
しかし、会社の飲み会は関係性が継続するものです。
目先の「楽しい、楽しくない」で決めるのではなく、チームとして良い仕事をしていくための絆を深めるとか、仕事をお願いすることになったときに気持ち良くYESと言ってもらえるように仲良くなるとか、困った時に怒りながらじゃなくて笑顔で助けてくれる関係をつくるとか、そういう中長期的なことも考えて参加を検討するのが良いでしょう。
人柄を知っておくと、仕事をお願いする時にも気を遣いながら優しく伝える方がいいのか、結論から明確に伝える方がいいのかというのも掴めます。
メンタルヘルスやウェルビーイングの側面から考えると、やってないことに「(きっと)楽しい、楽しくない」と評価するより、やっていることを楽しむことができた方が幸福度が高いです。だから、まずは参加してから楽しみ方を見つけるくらいが丁度良いのです。
とはいえ、第三者的に見ると、こんなことを教えてくれる上司や先輩がいないのも寂しい話ですよね。
なんでもやれば良いとは言いませんが、飲み会くらい参加しても2時間と4000円くらいを失う程度ですから、長い目で見て大した損やリスクじゃないでしょ。
これくらいのことなら、「とりあえず参加してみる、評価は後から考える」くらいのテキトーさがあった方がご機嫌に生きられますよ。
●筆者について
株式会社EAPサポート喜び
代表取締役 中井裕規(なかいゆうき)
精神保健福祉士、公認心理師、社会福祉士
東京大学大学院医学系研究科 職場のメンタルヘルス専門家養成プログラム修了
大学、大学院にて心理学を専攻。EAP会社勤務を経て、独立起業。職場のメンタルヘルス対策、コミュニケーションを専門として企業研修、法人コンサルティング、職場カウンセリングを行なう。複数のEAP会社のスタートアップや新規事業の構築にも参画。双子の男の子を育児し、多胎家庭支援や育児パパママに対する講演活動にも積極的に取り組む。
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