ファシリテーションスキル無しにファシリテーションを成立させるためには?
「問題のない組織はない」
この言葉は、組織の現場に携わっていると、よく耳にします。
それは人が協働して課題解決を図ることの難しさを説いているように思います。
ただ、私は協働の難しさだけとは限らないのでは?とよく思います。
なので、
「問題の複雑さに直面しない組織はない」
と言った方がより正確なのではないかと思います。
少し目を向けると、「これ、どうすんの?」と思うようなことは、社会レベルから身近な家族や自分自身のことまで巷に溢れています。
そして、その問題の数々はどんどん複雑化の一途をたどっていると捉えてみるのが一般的なのではないかと思います。
そう考えた時に、私たちの協働能力ってその複雑化に耐えうるだけ進化を遂げているんでしたっけ?という疑問が残ります。
もっと言えば、日本の会議の生産性の低さは、30年以上も前から語られていたりもします。
そう考えると、ものすごく乱暴に言ってしまえば、次のような図式がなりたつような気がしています。
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問題の複雑化×会議の生産性の低さ
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問題が複雑なのに、会議の生産性が低いままだったらそりゃー問題は加速するよね、と。
もちろん、30年前と比べれば、ITテクノロジーは飛躍的に伸びていることからも、時間と空間を超えた幅広い協働が可能になっていることを考えると、協働の質と量は上がっているようにも思います。
しかし、会議の質はどうなんだろう?と。
対面だろうと、ZOOMだろうと、声の大きい人だけがしゃべっていることには変わりはないように思いますし、同じ話題を繰り返しては堂々巡りをさせてしまう、先送りをするといったことは、ITテクノロジーに関わらず、今も続いているように思います。
私はこうした傾向は、社会問題の数々や社会的な格差を助長している要因の一部になっているように思えてなりません。
そうした状況を打開するためにも、ファシリテーションスキルが欠かせないわけですが、これを磨くことは一朝一夕ではできないばかりか、ファシリテーションスキルをわざわざ学ぼうという人はごくわずかです。
頭ではその必要性がわかっていながらも、実際には学ぼうとしないスキルとして、プレゼンテーションに並んでファシリテーションスキルもあげられるほどです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━「ファシリテーションスキルは、何をどう考えても重要なのに、それを学ぼうとする人はごくわずか」
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ファシリテーションのジレンマを解消するための鍵は何なのか?
これは過去20年間にわたって私が取り組み続けた問いでもあります。
結果的にたどり着いたのが、
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心理的安全性×プロセス×相互探究の問い
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になります。
そして、そのヒントは「チーム」ではなく「チーミング」にありました。
私の残りのキャリアにおける重点テーマの一つとして、この「チーミング」の普及にあてることにしました。
その一環としてSOUNDカードなるものを作り、SOUNDメソッドによってチーミングのサポートができるコーチ養成を始めます。
第一期(3月)、第二期(5月)は、既に満席となっているため、第三期(7月)の募集も開始いたしました。
もし、ピンとくる方は、ぜひご参加をご検討いただけますと幸いです。
第三期:7/2開催
http://ptix.at/jeo5Dx
また、第一期、第二期募集にご興味をしめしてくださった方向けに、SOUNDメソッドにかける思いをつづった文章を送らせていただいています。
もし、その文章を読んでみたいと思ってくださる方がいましたら、「背景の想いに興味あり」とコメントをいただけると幸いです。
※写真は週末に行ったコミュニティ合宿で、SOUNDカードを使って行ったビジョンメイキングミーティングの風景です。こちらの様子に関してはまた別途ご報告します。