マイクロノベルちょいす 057「これ以上の説明はしたくない」
No.1252
年末の買い出しで家を出たら、電柱に貼り紙があることに気づいた。『←新年』これに従って歩くのはよっぽどの間抜けだぞ。ぼくは剥がして道の反対側に貼り付ける。これで来年に引き継がれないものができて、変化が起きるはずだ。それがなにかは知らんけど。
No.1257
僕は人類を人知れず援護するファジィマン! 「判断が速いAIマンだ!!」う~ん、違うんだよ。どちらかというと人類と機械の間で働くタイプで、AIに使われてるのも確かで……。「曖昧なヤツだな」そう、それだよ! 遠隔操作とか得意なんでよろしく!!
No.1259
これはAIのたとえ話なんだけど。犬なんじゃないかな? 犬にはプログラムが理解できないでしょ。行動にも一貫性がない。でも躾ければ芸をする。お手とか、持って来いとか。再現性も生まれる。つまりなにが言いたいかっていうと。人類って犬なんじゃないかな?
No.1261
昔々、桃太郎のお爺さんとお婆さんが住んでいました。その隣には、物語が始まったばかりのお爺さんBとお婆さんBが住んでいました。お爺さんBは山へ柴刈りに。お婆さんBは川で洗濯をしていて気づきました。桃太郎に柴刈りって必要? めでたしめでたし。
No.1264
ここに林檎が二つあるとする。いや、これはたとえ話なんだ。嫌なら、ぬいぐるみがあるとして話を……だからたとえ話なの! もういいよ!! ここに原子が二つある。想像がつかないだろう、二つの原子が電子を共有して安定するなんてさ。え、林檎の話がいい?
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