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世間に出回ってる後回し対策、効かないんですけど?と感じてるあなたを救済したい

やらなければいけないのはわかってる。でもやりたくない!めんどくさい!といって仕事の集中力が落ちたり、勉強を後回しにしたりして、結局やらずに罪悪感祭り。ただ、そのままじゃダメだという自覚はあるので、書籍を読み漁り、知人にアドバイスを乞い、秘技をかき集める。

  • まず1分で良いから始めろ、めんどくさいと思う前にすぐにやれ

  • そのタスクの目的が何かを考えろ

  • それを達成したらどんな良いことが待ってるか考えろ

  • それを達成しなかったらどんな悪いことが起きるか考えろ

  • 目標を誰かに公言しろ

  • 完璧主義をやめろ

  • ゲームに見立てて思ってやれ

  • 毎日決まった時間に決まったことをやる習慣を付けろ

  • 散歩しろ、運動しろ

  • 気合いだー

しかし、1ヶ月、3ヶ月、半年と実践しても一向に効果がないからやめてしまう。結局、振り出しに戻る。もちろん、これらを実践して上手く行った人もいると思う。ただ、私にはどれも効果的に作用しなかった。気合いが足らんのだと思った私は、米海軍特殊部隊に入って基礎水中破壊工作訓練課程を経て根性叩き直してもらおうとしたが、友人に命懸けで止められることとなった。

冗談はこれくらいにするが、お恥ずかしながら青二才だった私が "何も効かねえよ。嘘つくなボケかす" と感じてしまってたのは事実である (自己啓発本のビジネスモデル上、原理原則のような抽象的な概念より、具体的な手法が好まれる背景がある点は言わない約束)。

そんな私に上手くハマった方法を紹介したい。最初に断っておくが、運動するのがめんどくさい、風呂に入るのがめんどくさいといった身体を動かす活動に対してはあまり効果は期待できない。それよりもコンピューター仕事や学習等の知的活動により効くはずである。私の挫折を乗り越えた方法が、似たような境遇にいる方の役に立てば嬉しい。

結論、巷にあふれた手法を試して、自分の課題の原因を知らないと無駄。各々が感じるやりたくないという感情の起因を特定して、対処することが大事ということである。というだけでは無論不親切なので、やりたくないという感情の原因と私が取り組んだ方法を以下で述べる。

(ちなみに、"'目的意識を持て'の罠" で結果責任を持てば、できるはずと述べているが、今回の話と相反しない。結果責任を負っている状態では、結局やることには変わりないのだが、やりたくないという感情を感じないわけではない。高いストレスを感じ、体力がじり貧になる。だから、どんな状況においても、やりたくないという感情をやわらげるメリットがあることには変わりない。)


私が "やりたくない" と思う原因

とどのつまり、目の前のタスクをやると脳が疲労しそうだなと身体が勝手に身構えることが原因であると気付いた。

巷でよく聞く "脳疲労" という言葉。私は、以前からこの言葉を知っていて、脳が疲労すると疲れたと感じるんだな、程度には認識していた。しかし、やりたくなくなり、タスクになかなか着手できない、後回しにしてしまう現象に、この脳疲労が影響しているとは気が付かなかった。この因果がリンクしていなかったのだ。

過去、私が、あるタスクをやりたくないと感じたときに、別のタスクをすると意外と捗ることを発見した。それらの着手もできないタスクとばかばか捗る2つのタスクで、何が違うのかを分析してみた結果、馴染み度、難易度、複雑度が影響していると分かった。やりたくなかったタスクは、取り組むために下調べが必要だったり、不明瞭なところが多くなるものだった。対して、そのやりたくなかったタスクをよそに、取り組んで効率的に終わらせたタスクは比較的簡単で過去タスクに似たものだったのだ。

したがって、私は私自身が無意識に脳が疲労する可能性の高いものを避けているのではないかと仮説を立てた。そのあと、別の機会に同様のケースに直面したとき、仮説が正しいことを身をもって感じた。

このように原因を特定するには、分析が必要です。以下の私の記事で分析の方法を解説しいるのでぜひ読んでほしい。

分析思考、無敵論

1. 次回、同じようなタスクに取り組むときに楽になるような方法を考える

前述したが、私の場合、やりたくなくなる原因のほとんどは以下の3つに分類できる。

  • つまらない

  • 長時間かかる

  • 難しすぎる/ やったことがないから何から取り組めばいいかわからない

ということはだ。長時間かからないように簡単にしてしまえばいい。また、どうやって簡単にしてやろうと考えて工夫する工程はおもしろい。効果が早く出やすいからだ。

例えば、マクドナルドのバイトで、ハンバーガー作るのめんどくさいなー、と思ったとしよう。そこで、ハンバーガーをいかに簡単に短くラクに作る方法を考える。あらかじめ、バンズ(パン)を出しやすいように、バンズの場所を工夫する。ペーパーラップや、チーズ、オニオンなども同様に、どこにどのように置いておいたら、少しでも簡単にできるのかを考える。オーダーが入ったら、あらかじめ用意していた方法でハンバーガーを作る。効果がはっきり出るので、達成感を得られる。

他にも、私はソフトウェアのバグ改修をすることがあり、楽しいものあれば、面倒だなと思うものも存在する。そこで私は、毎回考えなくても済むように作業のテンプレを用意する。バグ理解、バグ再現、原因を見つける、方針の決定、コーディング、テスト、セルフコードレビューといった具合に、手順をあらかじめ決めて、メモに残しておく。バグ改修をする際は、それを見て、サクサク進める。

それでも時間がかかる場合は、
アプリのフレームワーク (アプリを作る上で使うもの) への理解を深めたり、
IDE (プログラミングするうえでよく使う道具)の隠れ便利機能を調べたり
する。

これらのように物の理解を深めたり、次回ラクにする工夫を考えて実行したりするのは楽しい。なぜなら、その工夫によってラクになったと感じると快感だからだ。

2. 脳のリソースを借りる

脳のリソースは、お金や時間、体力と本質的には同じ。増やすには稼ぐか、借りるかする。使ったり、貸したりしたら減る。これが原理原則であり、モデルである。

これに気付いた当時は、過去の自分を含めた先人の知恵を借りるというのが解であったが、今はChat GPTという味方できたではないか。私の持論だが、日常業務の8割以上をChat GPTに借りてラクにできる。使いこなせている人はなかなかみないが、コツさえ掴めば皆さんが思ってるより、時間短縮、および、日頃のストレス軽減に大きく貢献する。

ただでさあこの記事長いから、具体的なChat GPTの活用方法は別の機会に紹介する。

3. 脳を休めるために、1分間目を閉じて休む

これは言葉通り。スマホもいじらず、1分で良いから目を閉じて休むだけ。簡単でしょ?絶大な効果とは言わないが、1分を生贄にするだけにしては効果があると思う。時間がある人は10分やったり、仮眠するといいかもしれない。

え、職場で瞳を閉じたら、周りの人に寝てると勘違いされるんじゃないかって?まあそうでしょう。私がよくやっていたのは、椅子に座ったままできるストレッチをしながら目を瞑る技。しっかり筋肉の収縮を周囲に魅せつけながら、ストレッチしていることを認知させることで、職場のモラルを守れる。まあ、工夫してくれ。

脳の回復方法については、これに限らず調べれば他にもあるはずなので、気が向いた時にでも探してみるとよい。覚えておくと良いのは、決断をしない状態を作ること。スマホみたら無意識にどのアプリ開こうとか決断しているはずなので、結果的に疲労が溜まっている。したがって瞳を閉じて平井堅になったつもりでいるのが最適だ。

4. 脳のリソースをなるべく使わない (難易度高)

考えないこと。これは難しいので慣れが必要と思う。私の場合、基本LINEの通知を切り、Instagramをホーム画面から削除している。また、
"プレゼンや講習会が上手くいくかな大丈夫かな"
"あの子、脈ありかな、脈無しかな"
といった無駄なことを考えない。私は、無駄なことに考えるために脳のリソースを使うと、やりたくない症候群に陥ることがわかっているからもう考えない。もう一度言う、これは難しいので、繰り返し訓練しなければいけないので、即効性は低い。

まとめ

やらなければいけないと分かっているのに、やりたくないと感じることは誰にでもある。多くのアドバイスが存在するが、それらが自分に合わないことも珍しくない。私のやりたくないという感情は、脳のリソースを使い過ぎる可能性が高いから、それを避けようとする無意識下の回避習性が大きな原因であり、それに対処するための工夫が必要だった。

まずは次回同じタスクを楽に進められる方法を考え、テンプレート化することで、繰り返しの手間を省ける。また、ChatGPTのようなツールを活用して、脳の負担を減らすことも有効だ。そして、脳を休めるための1分間のリフレッシュや、無駄なことを考えないよう訓練することも大切と思う。

自己啓発本に書かれた "私を変えてくれる魔法のような方法" を探し続けるのではなく、このように、自分なりに工夫しながら "やりたくない" という感情の原因分析を通して、試行錯誤を繰り返し、やっとのことで問題を解決できるのだ。自分の性格や生い立ちを無視して解決することは困難を極める。

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