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コルクとペトロール香の知られざる関係性
ワインの扱いに慣れていない人はもちろん、自宅に数十本のワインを保管している人でも時として迷うのがボトルの保管方法ではないでしょうか。
ワイナリーではもちろんのこと、ワインショップやレストランを訪れてみても目にするのはほとんどがボトルを寝かせて保管している光景。この光景から、いつの間にかワインのボトルは寝かせて保管するのが当然のこと、と思っている場合も少なくないと思います。
疑問に思って調べてみても、出てくるサイトや文献の多くではコルクの乾燥を防ぐためワインのボトルは寝かせて保管するべき、と出てきます。
ここで焦点になっているのが、コルクの品質維持。コルクの品質を維持するためにはコルクを常にワインで湿らせていなければならない、という意見です。しかし当のコルクメーカーからはその必要はない、との声が聞こえ始めています。
ワインはどうやって保管するのが正解なのか。現時点で分かっている検証の結果から導かれる内容を記事にしています。
ワインボトルの保管方法 | 縦置きと横置き、どちらが正解なのか
ワインの栓としてコルクはこれまでにとても長い時間、重要な役割を果たしてきました。そうした中で注目され続けていたのはコルクの酸素透過量。「コルクは呼吸する」と聞いたことがある人は多いと思います。
しかし、最近の研究の焦点はこことは少し違う場所に置かれています。この記事ではそうしたコルクを巡る新しい視点の1つ、コルクとワインの不快臭 (オフフレーバー) の関係性、その中でも特に熟成したRieslingのワインの特徴香とも言われている、ペトロール香 (TDN) との関係に注目します。
ペトロール香はRieslingに特徴的な香りと思われていますが、どんな白ワインでも感じる可能性のある香りです。Riesling以外のワインであってもワインのボトルをコルクで密閉することで、そのワインで感じるペトロール香が増えるのか減るのか。それはどの程度のものなのか。報告されている検証結果をもとに解説します。
この記事はオンラインサークル「醸造家の視ているワインの世界を覗く部」に投稿した記事の内容の一部を再編集したものとなります。
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