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サンマ不漁報道の実態

サンマの季節になってきます。今年もまたかと思わせるこの時期のサンマの不漁報道。

サンマは水温が下がってこないと獲れないところもあり、温暖化による水温の上昇で時期がズレて来ているという話と資源減少の話とをごっちゃにしている感が毎年否めません。資源に関して減っているには減っていますが、通年通じての状況で判断すべきであり、当初の漁獲状況のみを理由にそれを語るべきではないと思います。

2017年に一度調べましたが、同時期にサンマ豊漁とサンマ不漁の2つのニュースが出ていました。9月中旬のことです。理由は、簡単です。道東では、水温が下がりサンマが獲れていたのに対し、三陸沖ではまだ水温が高くサンマが獲れていなかった、それだけのことです。ただ、メディアによってどこを切り取るかは変わってきます。

本件に関しては、どうしてか不漁を伝えたいメディアがいるのと、豊漁よりも不漁の方が目を引き、アクセスを稼げるというところもあるように思います。

ただ、今年に関しては、その受け取り方に変化があり、Yahoo!などの読者のコメントに「獲りすぎ」というものが多いかなと思ったらそうでもなく、環境要因であったり、「今はイワシ食べようよ」といったものが優勢になりつつある感じがあります。

このコメントにもあるように、サンマの不漁に反比例するかのごとく、最近はイワシが豊漁です。このようなことや、この逆のことは過去にもあり、レジームシフトと言われる栄える魚種が交代するという現象ではないかとする説もあります。

海の環境は変化するもの。それに対応し、自然と共生してきたのが、日本人であり、日本の漁業です。そして、それを楽しむために作られてきたのが、多様な食べ方をする魚食文化です。

この日本独特の魚食文化をこれからも守り、そして世界に発信してきたいものです。

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