プロドラマーの妻の身体の特徴とは。体重30キロ台の脱力と動きの効率化が生み出す演奏術 | パーソナルトレーニング
こんにちは、リラトレトレーナーの前田です!
結婚生活初期、妻が朝方に息苦しさと動悸を訴えることが多くありました。
理学療法士の夫として妻の身体に触れた時、ある特徴に気がつきました。
胸と腰背部の筋肉が硬くなり過ぎていて、
本来あるはずの肋骨の膨らみが殆ど無くなっていたのです。
それはまるで、肺疾患を患っている人のようでした。
コンディショニングをし続けて1年後には肋骨の膨らみが出て、先の息苦しさと動悸は出なくなりました。
そこで今回は、体躯の小さなプロドラマーの脱力と動きの効率化、パワーと音色の鍵について書きたいと思います!
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息苦しさや動悸、原因は身体の特徴にあり
体重40kg前後を行き来するドラマーの妻、前田紗希(当noteアカウントの編集長)の身体をコンディショニングをする中で、改めて観察。
硬かった胸と腰背部の筋肉とは対照的に、
肩、肘、手首の筋肉が非常に柔らかく、特に肘に関しては逆方向に曲がるぐらいの柔らかさ
だったのです。
妻曰く、「みんなこんな感じじゃないの?」
いやいやいや💧
そんな妻の身体の特徴には、プロドラマーとしての活動が関わっていました。
硬い胸と腰背部の筋肉、柔軟な肩と手首
まずはスティックの振り方。
妻曰く「親指・人差し指を解放し、アップテンポ(速いスピードの曲)では力を抜いている」とのことです。
それが解剖学的に合理的なのだとか。
実践してみてもらうと、ペン回しをしているような感じです。
自分はペン回しが出来ないことを伝えると、
妻曰く、「みんなこんな感じじゃないの?」
いやいやいや💧
円回内筋と方形回内筋の発達が生み出す力強い演奏
また、妻は手首と前腕の柔らかさを大事にしているそうで、「独特なタイム感と柔らかい音色が出せる」とのこと。
確かに前腕と手指の筋肉が柔らかく強い。
演奏時の正確なリズムの秘訣はコレかと確信しました・・・!
妻の身体の特徴の一つで、『円回内筋・方形回内筋が発達している』というものがありました。
これらの筋肉は、上に向けた掌を下に返す動きをする時に使われます。
「屈伸運動ではなく前腕の回転運動によって重みを移動させ、大きな力を出す」とのこと。
小柄で腕の細い妻が迫力ある音を出すために工夫していることです。
脱力と動きの効率化、パワーと音色の鍵
妻が演奏している時に心掛けていること、
それは『脱力することで、パワーと音色のバリエーションを実現していること』。
少ない力を効率良く使う動作に関しては、合気道などの古武術にも通じる考え方です。
妻も常人離れした手首と肘の柔らかさ、器用な動き方の考え方がありました。
しかし、その動きをするために、体幹と骨盤、股関節の固定がどうしても必要になります。
固定する部分を作らないと、これだけの繊細な動きをすることは不可能に近いです。
そのため、先に述べた通り、妻の場合は胸と腰背中の筋肉が同時に硬くなりやすいと考えます。
そのため、本来の肋骨の膨らみを出すために、
胸とお腹、腰背中と肩甲骨周り、首の筋肉を一つ一つ丁寧にストレッチし、
肋間筋をほぐして本来の呼吸の動きを繰り返し促しました。
おわりに
今回はプロドラマーの妻、前田紗希の身体の特徴についてお話しました。
職業として楽器を演奏する方は、身体の特定の部位に負担がかかりやすい傾向にあります。
そのため、身体のケアを怠ると、怪我やパフォーマンスの低下につながる可能性があります。
常人離れしている部分と職業病になりやすい部分を知っておくことで、
能力を維持しながら身体を楽にすることが可能だと考えています。
妻も含め、プロの方々には長く活動出来る身体を維持して欲しいと心より願っています。
リラトレで出来ること
① お話を伺って、病院受診が必要かどうかのご提案が出来ます。
② 痛めた直後の場合、痛めた箇所の周りの箇所のリラクゼーションやストレッチ、トレーニングを行い、痛めた箇所への負担を楽に出来ます。
③ 痛めてからしばらく経っている場合、痛めた箇所のリラクゼーションやストレッチ、トレーニングを行い、痛めた箇所そのものを楽に出来ます。
④ なぜその場所を痛めたのか、間接的な原因を探り、その原因へのアプローチをすることが出来ます。
⑤ ご自身で行える対処方法のご提案が出来ます。
お体についてお悩みの方、ぜひお待ちしております。
宜しくお願いします。
リラトレトレーナー 前田 啓人