晴れの日も雨の日も＃305 挨拶
7月の初め頃、今年の新入社員が職場に配属の時期を迎えたということで、「新入社員に一番に学んでほしいことは？」という会話を何人かの方とした。そのうちのある一人、新進気鋭のマネージャーが、間髪を入れず「挨拶ができるようになること」と返された。
極めてごもっともかつ常識的なお答えなのだが、「間髪を入れず」というところが私の心に深く残った。普段から冒頭の問いのようなことを考えたり、自分自身の組織の中でのあり方としてそういうことを考えていないと、なかなか即答はむずかしい。この人の価値観や信条の根幹の一端に触れた思いだった。
ここから私達の会話はどんどん膨らみ、なぜ挨拶が大事なのか、いい挨拶とはどういうものなのか、そのためにどんなことが必要なのか、など挨拶について考えを深める会話を行うことができた。
還暦の数年前、私の机が位置するフロアに新入社員が配属された。この子が毎朝元気で気持ちの良い挨拶をする。大きな声でフロア全体に「おはようございます！」と言って入ってくるのだ。
これを迎えるシニア社員の情けないこと。下を向いたまま小さな声でボソボソと「おはよう。。」と返す。のはまだましな方で、黙ったままのお方もいらっしゃる。
私はこのときやや宙ぶらりんな立場で、この新入社員やシニア社員の上司ではない。同じ所属でもない。早い話が彼らを指導すべき立場にない。が、この新入社員には「その挨拶、めっちゃナイス！それ、新入社員期間だけじゃなくずっと続けていって。必ず君の人生にプラスになるから」と声をかけた。
挨拶をするというのは、相手の存在をきちんと認めることの出発点だ。逆に言うと、くだんのシニア社員のような対応では、相手は自分を認めてもらったと感じることができない。自分の手元のことにしか関心がなく、相手への興味関心がないから、こんな対応になってしまっているのだろう。
そう考えると、「おはよう」だけではなく「おはよう、◯◯さん」と名前を呼びかけるだけでずいぶん色合いが変わってくる。
それがさらに進んで、「おはよう、〇〇さん、今日は早いね」と一言付け加えることができれば、相手との関係性がよくなることは間違いなしだろう。そのためには、相手の様子・表情・雰囲気に注意をしないといけないし、それも今日だけではなく毎日注意をしていくことで変化に気づくことができるようになる。
また、相手によっては嫌がる人もいるが、ポンと肩を叩くなどのボディタッチも効果的かもしれない。
いずれにしても「私はあなたと仲良くやっていきたいと思っていますよ」という思いを持つことができれば、それが自ずと滲み出し、いい挨拶になるのだろう。
たかが挨拶されど挨拶。
「まず挨拶から始めたいと思います」という人を時々見かける。それはそれでとっても良い取り組みなのだが、一歩踏み込んで「良い挨拶とは」と捉え直すと、効果倍増なのだろうと思う。
もちろん、相手の挨拶に知らん顔をする、なんてのは論外で、拙宅のご近所にもそれに近いコマッタチャンがおられるのだが💦😡😭
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今日も最後までお付き合い頂き誠にありがとうございました♬ 長井 克之
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