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【アイデアを考えるのが苦手な人へ】頭がカタい人でもできる、アイデア出しの方法

こんにちは!ナディアのアートディレクター兼プランナーの武市です。

みなさん、、、アイデア出し、、、辛くないですか・・・?

クリエイティブ業界に就職して長らく経つ武市ですが、アイデア出しが大の苦手です。

私は拡散型というより収束型、かつ内省思考が強いタイプなので、
ついつい自分で自分の思いついたものにダメ出ししてしまい、可能性の芽を積んでしまいがちです。。
(ざんねんな生き物辞典に載れそうです・・・)

私と同じように、クリエイター職の肩書きを持つ人の中には、収束型タイプや内省思考が強い方もいらっしゃるのではないでしょうか。
(むしろ、多い気がする・・・!?)

そこで、少しでも同じタイプの人がトラウマ(爆)から開放されることを願いながら、私が普段やっているアイデア出しの方法(かなり基本的なものです)と、頭がカタいからこそ気をつけているポイントを合わせてお伝えしたいと思います。

1. アイデアの”材料”を準備する

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アイデアを出す前には、まず材料の準備が必要です。
材料がたくさんあるほどいろんな料理が作れるように、まずはしっかりと準備することでさまざまなアイデアを考えることができます。

材料を大きく区分すると、2種類です。
1つは「課題の原因(材料A)」、もう一つは「テーマから連想されるキーワード(材料B)」です。

例えば、
「他県の人に栃木県の魅力を伝える企画を考えてください」
というお題をもらったとします。

材料Aの「課題の原因」はこの場合「栃木の魅力が他県の人に伝わらない原因」です。
(栃木県民のみなさんすみません。私も栃木出身です)

材料A:栃木の魅力が他県の人に伝わらない原因
・有名な観光地が日光以外にパッと出てこない
・「日光」と「栃木県」の結びつきも弱い
・隠れた魅力はたくさんあるが地元の人しか知らない
・有名なお祭りがない
・魅力度ランキング下位のイメージが強い
・関東なのに田舎臭い
などなど

材料B「テーマから連想されるキーワード」はこの場合「”栃木県”から連想されるキーワード」になります。

材料B:”栃木県”から連想されるキーワード
・餃子
・いちご
・見ざる聞かざる言わざる
・いろは坂
・御用邸
・滝
・栃木弁
などなど
(以下無限に続く)

要はAで左脳、Bで右脳を働かせ、アイデアをつくるための材料をたくさん用意しておきます。
この作業は、自分の中の否定マシーンを起動させることなくできる作業ですので、苦しむことなくできそうですよね!


ポイント:アイデアを出す前に、材料をたくさん準備する!

2. フラッシュアイデアを出す

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このフェーズでは1で出したAとBを掛け合わせてどんどんアイデアを出していきます。
例えば、
A「有名なお祭りがない」B「餃子」を掛け合わせて「世界最大級の餃子祭をつくる」
A「関東なのに田舎臭い」B「見ざる聞かざる言わざる」を掛け合わせて「見ざる聞かざる言わざるが上京して東京と栃木のギャップ(魅力)を伝える」
などなど・・・

大切なのはとにかく否定しないこと!

内省思考の高い人はアイデアを出しながら同時に懸念点も思い付いてしまいます。「餃子祭りって東京のB級グルメフェスと違いある・・・?」「見ざる聞かざる言わざる上京ストーリーって動画コンテンツ?わざわざ見るかなあ。」とかとか。。
その視点もすごく重要なのですが、それを同時に気にしていると、アクセルとブレーキを両方踏んでいる状態になるわけですから、アイデアが全然出せなくなってしまいます。

大切なのは切り分けること。このフェーズでは一旦ポジティブな自分だけを降臨させてアイデアの拡散に徹してください。


ポイント:今は否定しない。

3. 普通に生活する

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一度、フラッシュアイデアを出し切ってから普通に生活することで、思わぬものと結びついてアイデアが出ることがあります。

私の場合、旅行中温泉に入ってる時にその時の感覚とこれまで考えていた企画が結びついてアイデアになったり、電車に乗って景色を眺めているうちに2のフェーズでは思いつかなかった新しい切り口のアイデアが思いついたり、、というような経験があります。

大切なのは、一度考え抜いてから、寝かせることです。
一度しっかりと頭をフル回転しておくことで、自分の中に無数の思考が生んでおきます。
その状態で何気ない生活を送ることで、予期せぬモノ・コトが作用し、クリエイティブジャンプが生まれやすくなるのです。

特に斬新なアイデアが求められる場合、このフローは欠かせません。
机の上だけで一生懸命考えていると、人はどうしても論理的思考が強くなってしまい、アイデアもありきたりになりがちです。特に「頭がかたい」と悩んでいる人は、この傾向が強いのだと思います。業務だとなかなか時間が取れないことも多いですが、できるだけ早く1.2.のフローを終わらせて、寝かせる時間を確保することが重要です。


ポイント:寝かせる時間も仕事の一部。

4. アイデアの長所・短所を整理する

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2.3.のフェーズで思いついたアイデアは一度全て書き出して並べてみます。

どの角度からも非の打ちどころのない、これだ!という一本が出ていればそれでいいのですが、実際そういったアイデアが出ることはなかなかなく、(私の経験では1年に1回あるかないか)だいたいは何かしら短所があるものが出揃います。

真面目な方はひとつでも短所を発見してしまうと、そのアイデア自体がダメであるかのように感じてしまい、「全然いいアイデア思いついてないじゃん・・・」と絶望してしまうかもしれませんが、大丈夫です。

それぞれのアイデアの長所・短所を書き出してみてください。そうするとアイデアの短所だけでなく長所も客観的に見えるようになります。
すごくいい長所をもったアイデアがあるのであれば、短所を解決するアイデアを考えます。

すごい美味しいラーメンができたけど、スープが飛び散りやすいからお客さまへの提供はできない…と諦めるラーメン屋さんはいないですよね。
紙エプロンという解決策をすでに知っているからです。

新しいアイデアの解決策を考えることは紙エプロンを思いつくよりも時間がかかるかもしれませんが、解決策さえ思いつけば、そのアイデアは遠慮なく提案の土俵に乗せることができます。
ぜひ諦めないでやってみてください。
小さな短所のためにアイデアごと犠牲にしてしまうのは美味しいラーメンをドブに捨てるぐらい勿体無い行為です!!

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また、短所は、「解決する」だけでなく「ポジティブに捉え直す」という方法もあります、「行列のできる名店」といった言い回しが良い例です。「一気に人気が出過ぎて需要に供給が追いつかない」という短所をポジティブに捉え直し、「並ぶ」という普通であればネガティブな行為をそのお店の体験の一部に変えてしまっています。

このように、短所を捉え直すことで意外にもアイデアを後押しする味方になる、ということもあるので、
ぜひいろんな視点で短所を見つめてみてください。


ポイント:アイデアの短所だけでなく長所も見る。短所は結構なんとかなる。

私がやっているアイデア出しのフローは以上になります。
改めて、頭がカタい人向けのポイントだけおさらいすると

-------------
・アイデアを出す前に、材料をたくさん準備する
・アイデアを出す時間と評価する時間は切り分ける
・たくさん考えた後は一旦忘れて普通に生活してみる
・アイデアは悪いところだけでなく、長所と短所両方をみる
・「短所は結構なんとかなる」と信じて、解決策を考える

-------------


以上です。

わかっちゃいるけどやるのが難しいんだぜ・・・
と思われた方もいると思います。私もいつも実行できているわけではないですが、すごく煮詰まって一歩も動けない時、これを思い出して心を無にして実践すると、何かひらめいくきっかけになったり、少なくとも前に進めることが多いです。
ぜひ、騙されたと思ってやってみてください。。!

最後に

私は就職してからしばらくの間、「なんで頭がカタいのに背伸びしてクリエイティブ職なんかついてしまったんだー!」と嘆いていました(笑)。
しかし収束型、内省思考といった特性は必ずしも悪いことだけをもたらすものではないと思います。
自分のアイデアに厳しいチェックを入れられるからこそ、ときたま、誰の目から見ても良いアイデアを出せることがあったり、精度の高いクリエイティブを作ることができたり、制作上発生するリスクをあらかじめ回避できたり、、自分を助けてくれる能力でもありました。

大切なのは自分の特性を理解して自分に合うやり方を模索していくことなんですね。。

なので、今は「自分は頭がカタい。。。」と悩んでいる方も、どうか自分を卑下せず、自信を持っていただきたいです!
日々勉強修行の連続ですが、これからも創意工夫で乗り切っていきたいですね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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