映画レビュー:25年1月の6本
・お坊さまと鉄砲
(2023年/ブータン・フランス・アメリカ・台湾/パオ・チョニン・ドルジ監督)
欧米のいう「近代化」「民主主義」の無理や行き詰まりを、仏教国生まれのの監督が軽やかに指摘する、大きな船にみんなを乗せるような慈悲ムービーだった。
・アット・ザ・ベンチ
(2024年/日本/奥山由之監督)
出し物(オムニバス形式)を楽しく観られる学芸会。広瀬すずと仲野太賀のムダ使い(笑)。
・キノ・ライカ 小さな町の映画館
(2023年/フランス・フィンランド/ベリコ・ビダク監督)
「地域に根ざす場所をつくる」「この町にお返しがしたかったんだ」という印象的なセリフ。そして普通なら削られるシーンを敢えて残す。沈黙が雄弁に語る時もある。
・ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち
(1978年/イギリス/マーティン・ローゼン監督)
うさぎが利他を説く。
・ゲームの規則
(1939年/フランス/ジャン・ルノワール監督)
おフランスのおブルジョワのお戯れは脈々と。ルノワールの絵画、中学の時に好きだったなぁ。その息子の作品がこれだもんなぁ。脈々。
・オオカミの護符
(2008年/日本/由井英監督)
地元が舞台の作品、ようやく観られた。どういう文脈に乗せてどう見せるか?飛躍しすぎると空中分解するし、その視座加減って難しいもんだなとわが身に引き寄せて内省。
<了>