何をあずけるかって、それは・・・“あずかりやさん”
あずかりやさん【まぼろしチャーハン】 著者:大山淳子さん
あずかりやさんシリーズの最新刊【まぼろしチャーハン】を読みました!
1日100円で何でも預かるという“あずかりやさん”は7歳の時に
光を失った桐島透さんが1人で行っている商いで
がんが再発した少女、廃材集めの高齢者を始めとする方が様々な理由で
彼の店に訪れます。
本作は5編の短編が掲載されていますが、その中でも「ツキノワグマ」という話に
ジーンときてしまいました。
この話を語るのはあずかりやさんに置いてある今や滅多にお目にかかれない<黒電話>。
黒電話から見た(感じた)店主の桐島さんの過去も語られるので初めて読む方にもおススメです。
今回の電話で依頼があった「声をあずけたいという男性」。
声をあずける? 一体何という言葉?
桐島さんはボイスレコーダーを用意しようとしますが、時間がないと言って
その男性はメッセージを残してさっさと電話を切ってしまいました。
しかし、そのメッセージを桐島さんは忘れることなく記憶していて
ある日、代理でメッセージを引き取りに来た人が・・・
このシリーズは桐島さんの誠実な人物像にも大きな魅力がありますが、
あずかりものの種類とエピソードにこんな設定があるの?と毎回驚かされます。
そして、依頼人の気持ちを汲み取ることの大切さをそっと教えてくれる
ノスタルジックな要素もある内容なのです。💛
私だったら、何をあずけようかなと考えていたところ、
本作の帯に、「あなたも「あずかりやさん」に預けてみよう」キャンペーンについて記載がありました。
預けたいものを1つ記載してハガキやTwitterで2021年2月28日までに応募し
選考で選ばれたら、“あずかりやさん”の次回作に登場するそうです。
あなたは何をあずけますか?
私は”あれかな”と思うのが1つありますよ~