アッハッハッハと笑って若返る <それいけズッコケ3人組>
作者の那須正幹さんのご逝去を悼んで、心からお悔やみを申し上げます。
それいけズッコケ3人組 作:那須正幹さん、絵:前川かずおさん
「それいけズッコケ3人組」は絵本でもなくマンガでもない児童文学で50作まで続くロングシリーズ。
那須さんが生み出した3人組は“愛嬌がある”前川さんの絵によって一層際立ち、最大の魅力はなんといっても、
登場人物の個性を生かすストーリー。
それとも、ストーリーを盛り立てる登場人物の個性?
両方です!
とにもかくにも素っ頓狂のような発想が功を奏し、時にはこっぴどく怒られる3人組は常に盛り上がりを見せて下を向いているヒマがないのです。
紹介したい箇所はたくさんあるのですが、「子どもだもの。無茶で無防備なところもあるけれど、やってみようよ!」という、ゆかいな場面を1つ紹介します。
万引きをしている少女グループを偶然発見したモーちゃんは、あわてふためいて少女たちに声をかけますが逆にひどい目に遭ってしまいます。少女たちは明日もやる、と話していたので止めようとしますが・・・。
ハチベエ、ハカセ、モーちゃんの3人が考えたのは、誰もが恥ずかしい生理現象を少女たちの前で演技すること。そして、作戦はズバリ成功!
少女たちに仕返しを受ける羽目になりますが、我らが3人の勇気ある行動が1人の少女の気持ちを変えていくのです。
かつて道徳の授業で社会のルールや人への思いやりなどを示すビデオがありました。ビデオで伝えることも必要かもしれませんが、一辺倒の方法ではなく、社会生活と人間関係を映し出す「ズッコケ3人組」を読むほうがよっぽど楽しく理解できると思いました。
今回、久しぶりに読み返してアッハッハッハと声を上げて笑い、5歳は若返ったような気分ですー。🤭😸
ポプラ社の「それいけズッコケ3人組」のWebサイト
⇒登場人物、本の紹介など詳しく掲載していますので、ぜひこちらもご覧ください。
(私はハチベエが好きです!)