19歳の前に立ちはだかる壁

病院勤務時代に体験した事の中で最も震えた話を書きたくなったので書きます。

※心が元気な時に読んでください。
※文章の途中に記事に相応しくない表現が出てきます。少しでも柔らかい表現を使って読みやすいものにしたかったからという私個人の考えによるものです。気分を害されましたら全て読まないでください。

看護助手として勤めていた私はその日も病棟内の掃除や患者様の身の回りの介助をしていました。

午後4時になる前でしょうか、病棟内全ての洗面台を掃除しそろそろ道具を片付けようと思っていた時のことです。

棟内の広場である患者家族の方(1人だけ)から「担当の看護師を呼んでくれる?」と言われたので看護師さんのところに行きました。
ですが看護師さんは「今手が離せないから後で行くって伝えてくれる?」と言ったのです。

普通ならここでその旨を伝えにご家族のところに行くはずですが、私は「後でって何分後だ?」「あの人にそんなアバウトな伝え方したら私が細かく時間を伝えろと怒られる」と思い伝えに行くのを辞めてしまったのです。これが後に起きる惨劇の序章でした。

しばらくして、その人はもう看護師さんと話せただろうと思い広場に用があったので向かってみると

「このキチ○イ!!」「化け物!!」「何で私を無視して別のことをしてるんだ!!」


とヒステリックになった例の家族に怒鳴られてしまったのです。(私が全面的に悪いので無理もないけど)
私はバカデカボイスに対する恐怖と差別用語に対する悔しさが入り交じり泣きながら震えた声で謝ることしか出来ませんでした。

でも怒りはそんな謝罪では消えることはなくて

「泣けば済む問題じゃないんだ!!」「謝るだけじゃなくて何でこうなったか説明しろ!!」「何でこの病院はろくに話せない障がい者を雇用しているんだ!!」

と私と病院への不信感ペタMAXになり周りの患者様にも大変なご迷惑をおかけする形になってしまったのです。

体感時間5分くらいしてから担当看護師さんが来てくださり何とかなりました。

その日以降、臨機応変に動けないことに対するもどかしさ、目に見えない障がいで生じるプレッシャーやトラウマ、私という素敵個体に対する暴言が鬱に変わっていき最終的に医療従事者としての責任を持てなくなりました。

みんながみんな私を化け物扱いしないことは分かっているけど、その時負ってしまった傷はとっても深くて今も治ってないです。



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