請求書はすぐ払って、信用を積むように
ずいぶん昔のことです。今でも、ときどき思い出すのですが、早めに職場を辞めて久しい先輩職員が、何かの請求に関し、銀行振込を求められて、次のように言ったんですね。
「即日、着金の“電信扱い”よりも、着金には日数がかかるけれども、手数料の安い“文書扱い”で、振り込むようにしている。」
もう何十年も前のことですから、銀行振込は、銀行の窓口に行って、行うものでした。
※ATMでの振込も一般的でないときだったように記憶しています。
金融機関に長くお勤めの方は、ご記憶があると思うのですが、窓口振込には、“電信扱い”と“文書扱い”があって、今では逆に考えられないことですが、文書作成に手間のかかりそうな“文書扱い”の方が、手数料が安かったのですね。
で、“電信扱い”は即日、着金ですが、“文書扱い”では、着金に日数を要するのです。
関西出身のその先輩は、日頃より倹約家な印象がありましたが、当然のごとく、手数料の安い“文書扱い”を選択していました。
私は、その先輩と同じ大学出身の、コンサルティング会社を創設した故・船井幸雄氏の本を大量に読んでいましたから、その先輩が、目先の利益ばかり重んじて、将来的な損失を招いているのではないかと思えてなりませんでした。
船井幸雄氏は、「請求書に対しては、すぐ支払いなさい。それが長い目で見ると、自身の“信用”につながっていく。」と、繰り返し言っていましたからね。
ですので、その先輩は、100円ほどの手数料の差額を倹約して、長い目で見ると、大きな“信用”を失っているのではないかと感じてならなかったのです。
確かに、いつもお金に困っているような印象を受ける先輩でしたが、私の感覚では、どうせ払わなければならないものならば、早めに払った方が、キャッシュフローが遅滞せず、逆に支払期限が迫ってくるのにおびえなくて済むような気がします。
話は少し展開します。このところで、住まいのある備品を設置してもらっていましたが、今朝の6時、新聞を取り出してみると、近くの(かかりつけの)不動産屋さんでもある工務店からの請求書が入っているのを見つけました。
※ちなみに、医師・税理士・金融機関(銀行・保険・証券)・工務店は、かかりつけを持っていた方がいいですよ。
その不動産屋さんは、私が、請求があると、すぐ払うと言っているのを知って、「年内に請求書を発行しますか。」と聞いて来ていました。
「もちろん!!」ということで、不動産屋さんの速やかな対応で、早々に請求書が届いたわけです。
私は、家計簿を毎日付けており、かつ、1か月単位の預金口座の残高推移表も、日々、更新していますから、その間の預金推移も大体、把握しています。
(一定の貯蓄・投資等を除けた後でも)資金ショートしないことを確認した後、その請求書について、通常の金融機関はお休みである本日の土曜日の本日付で、朝の7時前に、即、振り込みました。
※私のメインバンクは、同行内間の振込であれば、年中・24時間、振込可能です。
現在の金融情勢では、普通預金にお金を置いていたって、“ゼロ金利”なんです。請求元の不動産屋さんだって、お金が余っているわけではないのですから、お金の回収が早いのに越したことはないのです。お金の支払いのいい客は、その会社にとって、“上顧客”になりますから、日頃より、いい対応をしてくれるようになるもんですよ。
こういう、相手の都合も考えて、金払いを良くする行為は、結果として、自分の“信用”を積み増ししていく行為だと思いますよ。
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