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からだの動きの実感を手がかりに

冊子「野口体操教室の記録」
〜からだは生きた水袋〜より
Sep 3, 2005

野口体操は教育現場でも生かされています。

伝え手である私たちは若者たちと
どう向き合って行けば良いのか、
若者たちは今どこに立たされ
どんな状況の中にいるのか。

〜というテーマで
芹沢俊介(社会評論家)のお話を聞く機会を得ました。
芹沢氏によれば、若者の抱えている問題は小学校から30代に至るまでの地続きの中にあると言うのです。

問題を抱えて生きづらくなっている彼らは、
「ある」が基底で、その上に「する」が乗るべきなのに、
存在(ある)の規定がないまま「する」ことを
強く求められていると言うのです。

からだにぐっと近づけて考えた時、
重さを乗せる土台がはっきりしないまま
動こうとするからだを思い起こしました。
重さはどこに乗っているのか、
それは地球の中心と繋がっているのか…
自らの土台をハッキリさせる作業を
もっともっと彼らと共に探っていくことをやろうと思いました。

「からだの動きの実感を手がかりに
 生きていることの感じを確かめる、
 これが野口体操の出発点なのです」

             野口 三千三


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