につか

TRPGとオカルトと手芸と猫を愛する趣味人。 福井県福井市のTRPGコンベンション「箱庭コンベ」主催、北陸オカルト会のオンライン支部の世話人をしています。

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最近の記事

【映画感想】樹海村で無事に遭難した話

樹海村に向かう道中、女性ふたりとすれ違った。 「ぜんっぜんこわくなかった……」 かすかにそう呟く声が聞こえた気がした。 驚いて振り返ると、ふたりの姿はなかった。 思えばわたしはあの瞬間、踵を返して家に帰るべきだったのです。 そうすれば、あんな思いをすることもなかったのに……。 ※被害者のおふたりは、近くの駐車場に入っていっただけです。 ということで。 友達に誘われたので、映画「樹海村」を見てきました。 わたしはあまり映画を見ないし、当然ながらホラー映画にも疎いの

    • 【怖い話】社員用トイレの話。

      これは以前、私が職場で遭遇した、ちょっと不思議な話。 私が働いている会社は、まぁまぁ綺麗なオフィスビルに入っているのですが、建物自体はそれなりに古いものです。 なので、社員が使うトイレは、ガワこそ綺麗に整えていますが、複数人が同時に流そうとすると流れなくなるなど、結構ガタが来ていたりして。 そんなトイレでの話です。 最近は人感センサーで自動的に電気が付いたり消えたりするトイレも多いですが、うちの会社は昔ながらのスイッチ式。 切電のために基本消灯、使う人がドアを開けて

      • 【怖い話?】捨てられ猫きょうだいの話

        猫カフェ常連仲間の女性、Sさんから聞いた昔話。 猫カフェに通い詰めるだけあって、Sさんは小さいころから無類の猫好きだったそうです。 近所に住んでいる大叔母さんも猫好きで、シャムだとかチンチラだとかベンガルだとか、そんな珍しい種類の猫を何匹も飼っている、地元では有名な猫屋敷の主でした。 Sさんは、そんな大叔母さんのおうちによく遊びに行って、そんな猫たちと遊ばせてもらっていたそうです。引っ込み思案であまり友達が多くなかったSさんにとって、猫たちは友達で、家族のようなものでし

        • 【怖い話】なかから

          私の仕事は、コールセンターのオペレーター、要するにお客様窓口で電話やメールの対応です。 それはそれとして、今からお話することは、ぜーんぶ私の創作怪談ですので、あしからず。 私が所属しているのは、ネットワーク機器……まぁ、ルーターとか、小型のデータサーバとか、そういうものを売っている会社の、技術相談窓口でして。 まあ、Wi-Fiが繋がらない、初期設定の仕方がわからない、機械が壊れた……そんなご相談を解決するお仕事です。 主に法人相手のお仕事なので、客層は割とよくて、怒鳴り散

          【怖い話】なぜか暗い窓の話

          建築材料を扱う会社にいた頃、取引先のガラス屋さんに聞いた話です。 仮に、Gさんとでもしましょうか。 ガラスを割ってしまったから交換してほしい、という、ありふれた依頼を受け、Gさんは近所の老夫婦が住むお宅に向かいました。 少々古い家ではありますが、リフォームもされていて、明るい雰囲気の洋風のお家です。 割れてしまったというのは、一階から二階につながる階段の踊り場にある、明かり取り用のはめ殺しの窓でした。日当たりのいい南向きの窓で、昼間は電気もいらないくらいでした。 「孫がお

          【怖い話】なぜか暗い窓の話

          【怖い話】人恋しい子供の話

          わたしの、古い知り合いの話。 彼女の家は、家族でお花屋さんをやっていました。 お花屋さんとはいっても、一般的な花束やフラワーアレンジメントではなく、冠婚葬祭、特に、お葬式にまつわるお花の配達をメインにしていたお店だったそう。 彼女が保育園に入るまで、保育園に入ってからも、保育園がお休みの日は、子守りをする手が足りないので、お父さんが運転する配達のトラックに乗せられ、あちこちのお寺や葬儀場を回ったそうです。 お葬式というものが、人が死ぬということが、普通の子供より、ずっと

          【怖い話】人恋しい子供の話

          【怖い話】神楽舞のお面の話

          以前、北陸オカルト会オンラインで話した、少し不思議な話。 私が小さかった頃、確か保育園児だった頃から小学校高学年にかけて、私は近所の神社で、例大祭で披露する祭囃子の舞手をしていました。 神社の名前は火を生む霊、と書いて、火産霊神社 。茨城県にある秋葉神社から分霊された防火の神様を祀る神社で、秋葉さん、という風に呼ぶこともあります。 件の祭囃子は「馬鹿ばやし」といって、約400年の歴史があるとかで、一応、県の無形文化財にも指定されています。舞台の中央に大太鼓を据え、笛・太鼓・

          【怖い話】神楽舞のお面の話

          【怖い話】個人サイト黎明期の怖い話

          2020年1月24日の、北陸オカルト会で語った内容の元原稿になります。テーマは「インターネット」。 ***** まぁ、オカルト、ではないんですけれど、インターネットの怖い話ということで。 私は、ダイヤルアップ接続で電話代がウン万円、みたいな時代から、自宅でネット使いたい放題という環境が与えられていました。当時、小学4年生。早すぎたんだ腐ってやがる……という言葉が実によく似合う大人になってしまいました。 それはそれで怖い話ですが、それはさておき。 Windows95とか

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          夜散歩 九十九橋~心霊スポットの“寿命”~

          福井駅から九十九橋まで歩いてみました。 九十九橋とは 明治治初等の九十九橋(福井強度歴史博物館HPより) 九十九橋(つくもばし)は、福井県福井市の足羽川下流部に架かる、福井県道6号福井四ヶ浦線上にある橋。現在の橋は1986年(昭和61年)に架け替えられたもの。 (Wikipediaより) 現在は、片側二車線のコンクリート橋で、車通りも多い、めっちゃ普通の橋です。 かつては、足羽川を渡って福井城下に入る唯一の橋で、城下に接する北半分は木造、足羽地区に続く南半分は石造と

          夜散歩 九十九橋~心霊スポットの“寿命”~

          20時に眠る駅前を歩く。夜散歩のすすめ。

          夜散歩、はじめました最近、わたしには、夜の福井駅周辺を散歩する習慣ができました。日が落ちてから、だいたい1日に30~40分ほど、気の向くままに歩くだけ。 正しい歩き方とか、その辺は一切気にせず、いつも通りの格好、いつも通りの歩幅や速度。時々立ち止まって写真を撮ったり、コンビニに寄ったりしつつ。 なので、ウォーキングというよりは、散歩、というのがしっくり来ます。 夜散歩を始めた理由夜散歩を始めたのは、先日、お医者さんから「肝臓の数字がよくないから、ちょっと運動してね」と言われ

          20時に眠る駅前を歩く。夜散歩のすすめ。