
傷痕 | 寝たきりと風呂
季節の変わり目なのか、花粉なのか、全身に倦怠感があり、一日20時間ぐらい寝ている日々です。そして、当然ながら数日間お風呂に入れていません。"寝たきり"になるぐらいのうつ状態に苛まれるのは久しぶりだったので、当時を思い出しながら書いていこうと思います。
なぜ、お風呂に入れないか?
うつ状態が酷くなると、心身ともにエネルギーが枯渇していきます。冗談抜きで寝ているだけが精一杯。ご飯は食べられない。なんとか水分補給。トイレに行くのも命がけ。そんな感じです。
そもそも、自分ひとりでは身の回りのことは何も出来なくなります。これは症状が改善されてきてからも繰り返すことがあり、正直お風呂に入れないということは諦めるのがいちばんだと思います。
それは「お風呂に入らなければいけない」という一種の"べき思考"がそのうつ症状をより強めてしまい、結果的にお風呂に入れないと自信を失うことに繋がるからです。もう無理しなくていいんです。今はゆっくりと眠りましょう。
入らなくなって起きたこと
僕は寝たきりの期間がかなり長く、しかも起きている時もベッドの上で何かボーッと空想していたり、スマホで動画を観たりで気付けばベッドに24時間居ると言っても過言ではない状態でした。
以前から、「頭がとにかく痒くフケが出る」症状はあったのですが、それが免疫バランスを崩してしまった瞬間に体に驚く程の毛嚢炎が出来ていました。痒いというよりも大きめのブツブツがいくつも出来て、さすがになんか気持ち悪かった。
結論をいうと、マラセチア毛嚢炎という皮膚炎になりました。マラセチアは常在菌でどこにでもいる菌なのですが、僕の場合、背中側が高温多湿になっており、免疫も落ちていたために発症しました。一年経過した今でも傷痕や色素沈着が残っていて、正直他人に体を見せるのが辛いです。
お風呂に入らないぐらいでは死なない
これはもう極論なのですが、お風呂に入らなくても皮膚炎こそ起こせど、それが直接的な原因で死んだりすることはたぶんありません。
僕のうつ状態が酷い時は1ヶ月以上お風呂に入れない時期があった気がしますが、それでもとにかく気持ち悪いだけで、なんとか今普通に生きられているので、お風呂に入れる、入れないという問題はそこまで大きな問題ではないのかもしれません…。
頭だけ洗ってみる
少しだけ心身に余裕が出てくると、体が気持ち悪いという感覚が耐えられなくなってきます。もちろん耐えている期間も気持ち悪いのですが、それ以上にあらゆる体の痒さに耐えられなくなり、半ば発狂状態でお風呂に入らざるを得なくなります。
この時もイライラの力を借りることによって、入浴をしようという考えです。そして、恐らく脂質が最も出ている部位は頭なので、まず頭を洗ってみましょう。とてもすっきりします。それでOKです。
タオル(小)などで清拭
頭が痒くなくなると、割とイライラが収まり、また頭を洗うことができたという小さな自信を積み重ねることが出来ます。それを何度か繰り返すうちに、頭を洗い終わった後に、小さいタオルで体全体を表面だけ拭いてしまいます。ここまでくればもう上等でしょう。
お風呂に入れない不快感はもちろんあるのですが、それでも何もしないよりはマシ。さらに体を拭くついでに下着も変えられると尚良しかもしれません。同じものを着続けてしまう気持ちは分かるのですが、やはり衛生的にはあまり良くなさそうです。
お風呂を楽しむ
ここはもう個人差があり過ぎてなんとも言えないのですが、僕はお風呂(特に湯船)に浸かってぼーっとするのが苦手です。「今って何の時間?」そんな気持ちになってしまいます。休むのが下手なのです…。
僕が個人的にお風呂に入るモチベーションが上がったのは、以下のものです。
入浴剤(きき湯が好き)を入る前に入れる
落ち着く音楽アルバム1枚を流しながら浸かる
風呂桶の中でストレッチをする
長々と書いてきましたが、とにかく言いたいのはお風呂に入れないことなんて、別にそんな大きく気にしなくて良いし、自分が出来なかったことを出来るようになっていく過程をちゃんと褒めてあげることが大切なような気がします。
(・∇・;).。oO(誰かの役に立てばいいなあ…)